X(旧Twitter)広告の始め方|低予算でリーチを拡大する運用方法

X(旧Twitter)広告の始め方|低予算でリーチを拡大する運用方法のアイキャッチ画像

X(旧Twitter)広告は、フォロワー以外にも投稿を届けられる手段です。Xの公式ヘルプでは最低出稿額は設けられていないと説明されています。一方で「何から設定すればよいか分からない」「少額で本当に効果が出るのか」という声もよく聞きます。

この記事では、Xの公式ヘルプで確認できた範囲で、目的の選び方、費用の仕組み、始め方、入札・予算・ターゲティング、クリエイティブの仕様、効果測定、広告表示の法令上の注意点をまとめます。金額や効果の保証は書きません。費用は入札で決まるため、具体的な金額は広告マネージャーで確認してください。

この記事の3行まとめ

① X広告は「種類」より「目的」から選ぶ。目的によって課金される対象(表示・クリック・エンゲージメントなど)が変わる
② 最低出稿額はないが、費用は入札で決まる。日予算を決め、新規は自動入札から始めるのが公式の推奨
③ 計測はUTMやXのピクセルで成果までつなぎ、広告と分かる表示と誇大表現の回避も忘れない

X広告の基本:種類より「目的」で選ぶ

Xの公式ヘルプ(Campaigns 101)は、最初にキャンペーンの目的を決めるよう案内しています。目的ごとに、最適化の対象と「何に対して支払うか」が決まっています。ヘルプで確認できた主な目的は次のとおりです。

目的支払う対象(ヘルプの説明)向く場面(当社の例)
リーチインプレッション(表示)まず知ってもらいたい、投稿を広く見てもらいたい
ウェブサイトトラフィックインプレッションまたはリンククリック(画面で選択)サイトやLPへ呼びたい
エンゲージメントエンゲージメント(クリック、リポスト、返信、いいね、投票など)投稿への反応を増やしたい
動画再生インプレッションまたは動画再生動画を見てもらいたい
プレロール再生プレロール再生パートナー動画の前に動画広告を出したい
アプリインストールアプリのクリックアプリのダウンロードを増やしたい

出典:Xヘルプ:目的、Xヘルプ:費用、Xヘルプ:トラフィック。このほかウェブコンバージョン(売上など)やアプリ再エンゲージメントなどの案内ページもあります。目的の一覧は変わることがあるため、広告マネージャーで確認してください。

費用の考え方:最低予算はなく、入札で決まる

Xの公式ヘルプでは、「最低出稿額は不要」で、1日の予算を設定すればそれを超えて請求されることはないと説明されています。(出典:Xヘルプ:目的、Xヘルプ:費用)ただし、1回の成果(クリックなど)あたりの金額は固定ではありません。広告はオークションで配信され、費用は主に次の要素で決まると書かれています。

  • 広告の魅力(どれだけ反応されるか)
  • ターゲットにする人数の規模
  • 同じ人を狙う他の広告主の数
  • 自分が設定する入札額

需要の高いオーディエンスほど高い入札が必要になるとも説明されています。(出典:Xヘルプ:費用)つまり「月〇万円で必ずこの成果」とは言えません。当社では、失っても事業に影響しない額を先に決め、同じ条件で一定期間配信して、1回の成果あたりの費用を自社の数字で把握する進め方を勧めています。低予算の全体設計は低予算から始めるSNS広告完全ガイドも参考になります。

始め方の手順:アカウント作成から配信まで

  1. 広告アカウントを作る:広告したいXアカウントでログインし、ads.x.comへ。国と時間帯を選びます。国・タイムゾーン・通貨は作成後に変更できません。請求情報の入力が必要です。(出典:Xヘルプ:アカウント)
  2. 広告マネージャーで「キャンペーンを作成」から目的を選ぶ:キャンペーン名と支払い方法(資金源)を設定します。(出典:Xヘルプ:トラフィック)
  3. 広告グループを設定する:期間、日予算、目標、入札タイプ、課金方法を選びます。
  4. ターゲットと配信面を選ぶ:ホームのタイムラインは外せない配信面で、そのほかプロフィールや検索結果などを選べます。(出典:Xヘルプ:リーチ)
  5. 広告にする投稿を選んで開始する

投稿を「Promoted only」にすると、ターゲットにした人にだけ表示され、通常はフォロワーのタイムラインや検索結果には出ません。選択しないと、フォロワーにも通常の投稿として届きます。(出典:Xヘルプ:Promoted)広告用の投稿を作るときに、どちらにするかを選びます。

入札と予算の設定

入札タイプは4種類あり、目的と目標によって選べるものが変わります。(出典:Xヘルプ:入札)

入札タイプヘルプでの説明
自動入札(Autobid)結果が最大になるよう予算内で入札額が自動調整される。新規広告主に推奨
上限入札(Maximum bid)1回の成果に払う上限額を自分で決める
目標入札(Target bid)指定の平均単価以下を目指して自動最適化(ウェブサイトトラフィックのリンククリック目標、リーチなどで選択可)
目標コスト(Target CPA)売上目的で、購入などの1件あたりの単価を指定。約10件のコンバージョン後にアルゴリズムが追従

課金は第2価格オークション方式で、2位の広告に勝てる分だけ上乗せして支払う仕組みです。広告の品質スコア(反応のされやすさ、関連性、新しさ)と入札額を組み合わせた「広告スコア」で配信が決まります。(出典:Xヘルプ:入札)なお、入札額は最低1セント($.01)以上で自由に設定でき、推奨入札額に従っても予算を使い切れることは保証されない、と英語のヘルプにあります。

予算は、既定の設定では広告グループごとに日予算と開始日を選び、必要なら使用上限(スペンドキャップ)も入力できます。期間は「すぐ開始して無期限」か「開始日と終了日を指定」から選べますが、配信する時間帯は広告主が指定できません。(出典:Xヘルプ:予算)

ターゲティング:まずは広げて、データを見て絞る

ターゲットは大きく2種類に分かれます。追加型(OR)は興味関心、フォロワー類似、映画・テレビ、キーワード、会話で、増やすほど対象が広がります。絞り込み型(AND)は地域、年齢、性別、端末、プラットフォーム、言語で、増やすほど対象が狭まります。対象が大きいほど配信されやすいとも説明されています。(出典:Xヘルプ:入札)

  • 興味関心:82のカテゴリから選べ、投稿内容と直接合うものを選ぶと効果的とされています。配信後に良し悪しを確認して調整します。
  • フォロワー類似:指定したアカウントのフォロワーに似た関心の人を対象にします。1キャンペーンあたり約30アカウントを目安に、自社と関係の深いアカウントを選ぶこと、ユーザー名の指定と興味関心を同じキャンペーンに混ぜず、競合・業界メディアなどに分けて検証することが案内されています。(出典:Xヘルプ:ターゲット)

クリエイティブと仕様

Campaigns 101では、画像や動画を効果的に使うこと、3〜5種類のクリエイティブを同時に回して反応を比べること、6〜15秒で字幕とブランド表示のある動画が効果的であることがX側の案内として書かれています。(出典:Xヘルプ:目的)仕様は広告の種類で異なり、すべての形式がセルフサーブで使えるとは限りません。主な数値は次のとおりです。(出典:Xヘルプ:仕様)

項目公式ヘルプの記載
投稿文280文字(リンク1つにつき23文字を消費)
画像PNG・JPEG推奨、最大5MB。比率は1:1、1.91:1、16:9、9:16、4:5、2:3に対応
動画MP4またはMOV、最大1GB(30MB以下を強く推奨)。15秒以下を推奨、最長2分20秒まで対応
字幕・ブランド表示字幕またはテキストを強く推奨。ブランド表示も推奨

制作の考え方はSNS広告クリエイティブ制作、オーガニック投稿はXでバズる投稿の作り方をご覧ください。

効果測定:広告マネージャーとサイト側の計測

広告マネージャーの初期表示は、配信状況、目的、開始・終了、費用、インプレッション、CPM、クリック、CTR、CPCで、「指標のカスタマイズ」から好みの指標に変えられ、データのエクスポートもできます。(出典:Xヘルプ:管理画面)

サイトでの成果(購入や問い合わせなど)を見るには、Xのピクセル(サイトに入れるタグ)またはコンバージョンAPI(サーバー連携)のいずれかの実装が必要とされています。ピクセルは全ページにベースコードを入れ、購入などはイベントコード(ページビュー、カートに追加、リード、購入など)で計測します。(出典:Xヘルプ:計測)また、広告のリンクにUTMパラメータを付ければ、Googleアナリティクスでも広告ごとの流入を区別できます。(出典:Googleヘルプ(UTM))数字の見方はSNS効果測定の方法で解説しています。

広告表示と法令:ステマ規制と不当表示

消費者庁は、令和5年10月1日からステルスマーケティング(広告であるにもかかわらず広告であることを隠すこと)が景品表示法違反になったと説明しています。広告には企業がインフルエンサーなどに依頼・指示するものも含まれ、SNS投稿も対象で、規制の対象は広告主(事業者)です。(出典:消費者庁(ステマ))インフルエンサーに依頼した投稿などを扱う場合は、広告であることが分かる表示を自社で確認してください。

また、商品・サービスの内容を実際より著しく優れていると見せる「優良誤認表示」や、価格などの取引条件を実際より著しく有利に見せる「有利誤認表示」は不当表示として規制されています。効果や性能の表示では、根拠資料の提出を求められる不実証広告規制もあります。(出典:消費者庁(表示規制))広告文に「最大」「No.1」「〇倍」といった表現を使うときは根拠を用意し、個別の判断は専門家や所管窓口に確認してください。

X広告のよくある失敗

失敗例対処
目的を決めず、とりあえず投稿を宣伝するサイトへ呼ぶのか、知ってもらうのかを先に決める
絞りすぎて配信されない必要最小限の絞り込みから始める
計測がクリックで終わるUTMやピクセルで成果まで確認する

よくある質問(Q&A)

Q. 少額でも広告は配信されますか?
A. 最低出稿額はないとされています。ただし入札や対象の人数によっては予算を使い切れないことがあり、推奨入札額に従っても全額が使われることは保証されない、とヘルプにあります。(出典:Xヘルプ:費用、Xヘルプ:入札)

Q. X広告とオーガニック投稿はどちらを優先すべきですか?
A. Xのヘルプは広告を「オーガニックのコンテンツ戦略を補うもの」と位置づけています。(出典:Xヘルプ:目的)反応の良い投稿を見つけてから広告に使う順番が考えやすい進め方です(当社の例)。

Q. 効果はどこで確認できますか?
A. 広告マネージャーで費用・インプレッション・クリックなどを確認できます。サイトでの購入や問い合わせはピクセルなどの設定が必要です。(出典:Xヘルプ:管理画面、Xヘルプ:計測)

まとめ

X広告は、まず目的を決め、日予算を決めて、新規なら自動入札から始めるのが公式の案内に沿った進め方です。最低出稿額はありませんが、費用はオークションで決まるため、自社の1回あたりの費用を数字で把握することが大切です。計測と広告表示の確認も配信前に済ませましょう。

最初の一歩として、目的を1つ選び、日予算と期間を決めて、UTM付きリンクで小さく配信してみてください。

参考情報・出典