TikTok企業アカウントの始め方|ビジネス活用の手順と設定方法

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TikTokを企業のマーケティングに使いたいものの、「何から始めればいいのか」「個人のアカウントとどう違うのか」で止まっている担当者の方は多いはずです。結論から言うと、企業が運用するなら最初からビジネスアカウントを選ぶのが基本です。公式の案内では無料で使え、分析ツールも用意されています。

この記事では、ビジネスアカウントの特徴と個人アカウントとの違い、切り替え・作成の手順、プロフィールの設計、運用を始める前に決めておくこと、業種別の動画の方向性、最初の30日の進め方までをまとめます。

この記事の3行まとめ

① 企業の運用はビジネスアカウントが基本。無料で、パフォーマンスの分析やオーディエンス情報が使える
② ビジネスアカウントで選べる音源は「商用音楽ライブラリ」のものに限られる。個人アカウントとの最大の違い
③ 開設前に「ゴール・ターゲット・運用体制」を決めておくと、投稿が止まりにくい

TikTokビジネスアカウントとは?個人アカウントとの違い

TikTok for Businessの案内では、ビジネスアカウントは無料で作成・利用できるアカウントです。投稿の成果やアカウントの成長、視聴者の属性を確認できる分析機能、ビジネス向けのクリエイティブツールが使えます。(出典:TikTok for Business「Free TikTok Business Account」)

公式ヘルプでは、アカウントを「個人アカウント」と「ビジネスアカウント」に分けて案内しており、ビジネスアカウントは「パフォーマンスデータ指標、オーディエンスインサイト、クリエイティブツール」を備えているとされています。(出典:TikTok for Business ヘルプ「TikTokのアカウントタイプ」)

さらに公式ヘルプでは、ビジネスアカウントを「ビジネスアカウント(一般)」と、企業認証が完了した「認証済みビジネスアカウント」に分けて案内しています。誘導先リンクなどの高度な商業的機能は、企業認証が済んだ事業者向けと説明されています。どの機能を使いたいかによって必要な手続きが変わるため、開設前に公式ヘルプの最新の案内で確認してください。(出典:TikTok for Business ヘルプ「TikTokのアカウントタイプ」)

項目個人アカウントビジネスアカウント
位置づけ一般ユーザー・クリエイター向けの最も一般的なアカウント企業・事業者向けの無料アカウント
分析機能公式の案内では、ビジネスアカウントの機能として説明されているパフォーマンスデータ、オーディエンスインサイトなどを確認できる
音源の選択すべてのサウンドと商用音楽ライブラリの両方商用音楽ライブラリの音源のみ
料金無料無料(広告を出す場合は別途費用)

このうち、運用に直接影響するのが音源の違いです。公式ヘルプによると、ビジネスアカウントで動画にサウンドを追加すると、商用音楽ライブラリのサウンドだけが表示されます。個人アカウントではすべてのサウンドが表示されます。(出典:TikTok for Business ヘルプ「商用音楽ライブラリの使用方法」)

商用音楽ライブラリとは

商用音楽ライブラリは、「無料で商用利用できる」楽曲を集めたライブラリです。ヘルプでは、約100万曲を集めたグローバルなライブラリと説明され、一度に表示できるのは1万曲までとされています。選んだ曲は、オーガニック(広告ではない通常の投稿)と広告の両方で利用できます。(出典:TikTok for Business ヘルプ「商用音楽ライブラリの使用方法」)

企業の動画では、BGMの権利関係が問題になりやすいため、最初からこの仕組みの中で運用できるのは大きな利点です。一方で、流行の曲に合わせた動画を作りたい場合は、使える曲の範囲が限られる点を理解しておきましょう。

TikTok企業アカウントの作成手順

ステップ1:アカウントを作る・既存のアカウントを使う

TikTokアプリをApp StoreまたはGoogle Playからダウンロードして、アカウントを作成します。すでに個人のアカウントがある場合は、そのままビジネスアカウントに切り替えることもできます。会社で運用する場合は、担当者個人のアカウントではなく、会社名義で作った新しいアカウントにしておくと、担当者の変更があっても運用を引き継げます。

ステップ2:ビジネスアカウントに切り替える

TikTok for Businessの案内では、アプリの設定からアカウント管理を開き、「ビジネスアカウントに切り替える」を選び、事業に近いカテゴリーを選ぶと完了します。ウェブ版のTikTok.comでも、設定からビジネスアカウントを切り替えられます。メニューの名称や位置は、アプリのバージョンによって変わることがあります。(出典:TikTok for Business「Free TikTok Business Account」、TikTok for Business ヘルプ「TikTokビジネスアカウントへの切り替え方法」)

ステップ3:プロフィールを整える

  • プロフィール画像:企業ロゴ、または顔が分かる画像。小さく表示されても読める形にする
  • アカウント名とユーザーID:会社名・サービス名に近く、覚えやすいものにする
  • 自己紹介文:「誰の、どんな悩みを、どう解決するか」を1〜2行で書く
  • リンク:問い合わせ・予約・資料請求など、動画を見た人に最初に押してほしいページを設定する

ステップ4:コンセプトを設計する

「誰に・何を・どんな形で届けるか」を決めます。同業と、近い層に向けた競合のアカウントを数社見て、人気のある動画の型と、自社にしか話せない切り口を書き出します。コンセプトが決まると、毎回のネタ探しがずっと楽になります。

開設前に決めておく3つのこと

項目決めること例
ゴール認知・集客・採用・EC販売のうち、優先するのは何か採用強化(応募者に会社の雰囲気を見せる)
ターゲット年齢・興味・悩みを具体的に美容に関心のある20代・30代
運用体制週に何本、誰が撮って、誰が確認するか週2本。撮影は広報、公開前の確認は部門長

このうち、特に重要なのが運用体制です。動画の運用は、企画・撮影・編集・投稿・コメント対応と作業が多く、体制が曖昧だと数週間で止まりがちです。最初は無理のない本数(週1〜2本)で始めて、継続できる形を作ります。公開前の確認の手順や、炎上時の対応は、SNS炎上対策マニュアル(中小企業版)を参考に事前に決めておくと安心です。

業種別:動画の方向性の例

以下は、動画の企画を考えるときの切り口の例です。実際の成果は、アカウントの状況や動画の出来によって変わります。

業種動画の方向性(例)ポイント
飲食店仕込みの様子、調理の工程、スタッフの紹介「裏側」を見せて親近感を作る
美容・ファッションビフォーアフター、実演、コーディネート提案変化が一目で分かる構成にする
BtoB・専門サービス専門知識を1テーマ1本で解説最初の数秒で「誰向けの話か」を示す
採用社員の1日、職場の紹介、先輩社員への質問社内の雰囲気と本音を出す
小売・EC商品の使い方、スタッフのおすすめ、梱包の様子購入前の疑問に答える内容にする

共通して言えるのは、広告のように作り込んだ映像より、社員が自分の言葉で話す動画のほうが、受け入れられやすい場面が多いということです。ただし、これは運用上の傾向であり、効果は業種や商材によって異なります。まず数本投稿して、再生の動きやコメントを見ながら調整します。

最初の30日の進め方(例)

  1. 1週目:アカウント開設、プロフィールの設定、競合のリサーチ、企画のストックを10本ほど作る
  2. 2週目:最初の動画を投稿。まず2〜3本を出して、撮影や編集の流れを確認する
  3. 3週目:コメントへの返信を始める。再生数が伸びた動画の共通点を探す
  4. 4週目:アナリティクスで成果を見直し、翌月の企画の方向を決める

分析の見方は、TikTok分析・インサイト活用法で詳しく解説しています。伸びる動画の作り方は、TikTokでバズる動画の作り方、アルゴリズムの考え方は、TikTokアルゴリズム完全攻略をご覧ください。

よくある質問(Q&A)

Q. TikTokビジネスアカウントは無料で使えますか?
A. はい。TikTok for Businessの案内では、ビジネスアカウントは無料で作成・利用できます。広告を出す場合は別途、広告費用がかかります。

Q. 企業が個人アカウントで運用してもよいですか?
A. 避けるのが基本です。ビジネスアカウントでは、商用楽曲ライブラリの音源を前提に運用できますが、個人アカウントでは、すべてのサウンドが表示されるため、商用利用ができない曲を選んでしまうリスクがあります。企業の投稿では、ビジネスアカウントを選ぶほうが安全です。

Q. 個人アカウントから切り替えると、これまでの投稿はどうなりますか?
A. 公式ヘルプは、切り替えの手順を案内しています。切り替え後は、音源の選択肢がビジネス用に変わります。過去の動画や設定への影響は、切り替える前に最新の公式ヘルプで確認し、必要な動画は保存しておくと安心です。

Q. 法律・金融など規制の多い業種でも運用できますか?
A. 運用はできますが、投稿内容が業界の規則や広告規制に沿っているかを確認する体制が必要です。たとえば弁護士の広告には、日弁連の規程と指針があります(弁護士の発信ガイドライン)。一般的な解説に徹し、公開前に複数人で確認します。

まとめ

TikTokの企業アカウントは、無料のビジネスアカウントで始めるのが基本です。ビジネスアカウントでは、分析機能が使え、音源は商用音楽ライブラリのものに限られます。開設前に「ゴール・ターゲット・運用体制」を決め、最初は無理のない本数で継続できる形を作りましょう。まずはアカウントを作り、競合の動画を見ながら、最初の10本分の企画を書き出すところから始めてください。

参考情報・出典