SNSマーケティング6つの主要施策まとめ

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「SNSマーケティング」と一口にいっても、日々の投稿、広告、インフルエンサー、お客様の口コミ、LINE、反応の調査など、やることは多岐にわたります。担当者が最初に迷うのは、「どの施策から、どの順番で、どこまでやるか」でしょう。

この記事では、SNSマーケティングの施策を、オーガニック投稿・SNS広告・インフルエンサー・UGCとキャンペーン・LINE公式アカウント・ソーシャルリスニングの6つに分けて整理します(この分類は当社の整理の一例で、公式の分類ではありません)。総務省の公的統計と、各社・消費者庁などの公式情報で確認できた範囲で、各施策の特徴と注意点をまとめます。情報は2026年10月時点で、仕様は変わるため最新は公式で確認してください。

この記事の3行まとめ

① 6施策は「見つけてもらう(投稿・広告・インフルエンサー)」「声を集める(UGC・リスニング)」「つながり続ける(LINE)」に大別できる(当社の整理の一例)
② 公的統計では、SNS利用者のうち「書き込む・投稿する」人は一部。口コミや投稿は、多数の「見る人」の中の少数から生まれる
③ インフルエンサーとキャンペーンは、ステマ規制と景品規制の確認が必須。最初は自社で完結する施策から

6施策の全体像

施策主な目的(一例)運用の負担(一例)先に確認したい公式情報
① オーガニック投稿認知・信頼の蓄積毎週の継続的な作業各SNSのインサイト
② SNS広告短期の認知・集客予算と配信の調整最低出稿額、表示規制
③ インフルエンサー新しい層への認知選定・依頼・確認ステマ規制
④ UGC・キャンペーン口コミ・信頼企画と投稿の管理ステマ規制、景品規制、著作権
⑤ LINE公式アカウント再来店・リピート配信と問い合わせ対応料金プランと通数
⑥ ソーシャルリスニング反応の把握・改善定期的な検索と記録各SNSの検索機能

① オーガニック投稿:見る人が多い前提で設計する

総務省の令和7年度調査(13歳~79歳1,800人)で、全年代の利用率に対する「書き込む・投稿する」の割合は、LINEが92.9%のうち51.2%、Instagramが54.8%のうち18.0%、Xが44.7%のうち9.6%、TikTokが36.7%のうち2.7%、YouTubeが81.5%のうち4.2%でした。(出典:総務省「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」報告書の図5-1-2)当社で計算すると、利用者のうち投稿する人は、Instagramで約3割、Xで約2割、TikTokで約7%です。つまり、自社の投稿の多くは、自分では投稿しない「見る側」の人に届きます。

また、総務省の令和7年通信利用動向調査では、SNS利用者の65.6%が「知りたいことについて情報を探すため」に使っています。(出典:総務省「令和7年 通信利用動向調査(世帯編)」報告書)探している人に見つけてもらえる投稿(質問への答え、実例、手順)を、無理なく続けることが基本です。Instagramなどのプロアカウントでは、無料のインサイトで投稿の成果と、フォロワーが100人以上いれば上位の地域・年齢層などを確認できます。(出典:Instagramヘルプ「About Instagram insights」)

② SNS広告:媒体ごとの公式の仕組みを確認する

広告は、短期間で認知や集客を狙う施策です。公式で確認できた主な点は次のとおりです。

  • LINE広告は、公式のFAQで最低出稿金額はないとされています。ただし、予算が少なすぎると広告効果を高めるために必要なデータが十分に蓄積されない場合がある、とも説明されています。予算の上限は事前に設定できます(出典:LINEヤフー for Business「LINE広告」)
  • Xの広告は目的ベースで、目的はリーチ・動画視聴・アプリインストール・エンゲージメント・ウェブサイトコンバージョンの5種。選んだ目的に沿った行動に対して課金されると説明されています(出典:X for Business「Campaign objectives」)
  • Instagramの投稿を広告にする「ブースト」は、プロアカウントだけが利用できます(出典:Instagramヘルプ「About Instagram insights」)
  • Threadsの広告は、日本と米国でのテスト後、利用条件を満たす全世界の広告主が使えるようになったと発表されています(出典:Meta日本語ニュースルーム「Threadsで広告を表示するテストを開始」)

広告の文言は、景品表示法の優良誤認表示・有利誤認表示の対象になります。実際より著しく優良・有利だと一般消費者に示す表示が禁止され、効果や性能の表示は合理的な根拠資料の提出を求められることがあります。(出典:消費者庁「表示規制の概要」)予算ごとの設計は低予算から始めるSNS広告完全ガイドで解説しています。

③ インフルエンサー:ステマ規制を先に押さえる

広告であることを隠した表示は、令和5年10月1日から景品表示法違反です。広告には、企業がインフルエンサー等の第三者に依頼・指示するものも含まれ、規制の対象は広告主です。(出典:消費者庁「ステルスマーケティングは景品表示法違反となります」)消費者庁のQ&Aでは、次の点が示されています。(出典:消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」)

  • 特定のインフルエンサーに商品を無償で提供して投稿を依頼する場合、やり取りの内容や取引関係など個別の事情によっては、「事業者の表示」に当たると判断される場合がある(Q5)
  • 個別に投稿の依頼を受けて報酬を受け取る場合は「事業者の表示」に該当する可能性が高く、「広告」「PR」のほか「A社から商品の提供を受けて投稿している」といった記載で明瞭にする(Q11・Q19)
  • 投稿の本文でなくリプライにだけ「広告」と書くのは、明瞭とはいえない場合が多い。動画は冒頭だけでなく、全体を通して明瞭にすることが望ましい(Q14・Q15)
  • インフルエンサーの投稿を自社サイトの「お客様の声」として載せるのは適当ではない(Q16)

個別の判断は専門家や消費者庁の窓口へご相談ください。

④ UGCとキャンペーン:声を集める

UGC(ユーザー生成コンテンツ)は、お客様自身の投稿や口コミを活用する施策です。消費者庁のQ&Aでは、口コミ投稿を条件に割引する場合や、ハッシュタグ付きの感想投稿へのプレゼントキャンペーンは、投稿内容を指示しなければ通常は「事業者の表示」に当たらないと考えられる一方、「星5」や具体的な感想を条件にすると当たると考えられる、と示されています。(出典:消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」のQ6・Q8)

プレゼントには景品表示法の景品規制(一般懸賞・共同懸賞・総付景品ごとに限度額等が定められている)がかかります。具体的な金額は消費者庁で確認してください。(出典:消費者庁「景品規制の概要」)また、お客様の投稿を自社アカウントで紹介するときは、文化庁が示す「他人の作品をネットにアップするには原則として権利者の許可が必要」という考え方に沿い、事前に投稿者へ許可を取るのが安全です。(出典:文化庁「著作権~大切な作品を守るために~」)設計の詳細はユーザー参加型キャンペーン設計、飲食店の例は飲食店の口コミ・UGC施策を参照してください。

⑤ LINE公式アカウント:つながり続ける出口

LINE公式アカウントは、友だちになった人へメッセージ配信やチャット、クーポンの配信ができます。(出典:LINE公式マニュアル「機能」)料金は、公式ページ(2026年10月4日時点)で、月額0円・無料200通のコミュニケーションプラン、5,000円(税別)・5,000通のライトプラン、15,000円(税別)・30,000通のスタンダードプランが案内されています。通数は「送った回数×友だちの数」で数え、チャットの送受信は対象外です。(出典:LINE公式アカウント 料金プラン)友だちの分析では、追加の経路やブロック数を確認できます。(出典:LINE公式マニュアル「友だちの分析」)他の施策で集まった人を、友だち追加に誘導して受け止める「出口」として位置づけるのが一例です。

⑥ ソーシャルリスニング:声を調べて改善に使う

ソーシャルリスニングは、自社名・商品名・よくある悩みなどの言葉がSNS上でどう語られているかを調べる施策です。高額なツールがなくても、Xの高度な検索では、単語・ハッシュタグ・アカウント・地域・期間で絞り込んで投稿を探せます。(出典:Xヘルプセンター「高度な検索の使い方」)当社が勧める一例として、次のように進めます。

  1. 調べる言葉(自社名、商品名、地域名+業種、よくある悩み)を10個ほど決める
  2. 週に1回、同じ言葉で検索し、反応を記録する
  3. よくある質問や不満は、投稿・FAQ・商品の改善に反映する
  4. 返信するかどうかのルール(誰が、どの内容に返信するか)を決める

施策の選び方:3ステップ(当社が勧める一例)

  1. 目的を決める(認知・集客・再来店・口コミなど)
  2. 運用にかけられる人手と予算を決める
  3. 自社で完結する①と⑤、⑥から始め、慣れたら②・④・③を足す

よくある失敗と対処

失敗例対処
6施策すべてを同時に始める目的に合う2施策に絞り、3か月ごとに見直す
広告を出すが、受け皿のプロフィールがない広告前に、プロフィールとLINEの友だち追加導線を整える
インフルエンサー投稿に「PR」表示がない依頼時に表示のルールを書面で決め、投稿後に確認する
プレゼント企画で景品の上限を確認していない企画前に消費者庁の景品規制を確認する

よくある質問(Q&A)

Q. 中小企業はどの施策から始めるべきですか?
A. 自社で完結する①オーガニック投稿と⑤LINE公式アカウントが取り組みやすい一例です。広告やインフルエンサーは、受け皿が整ってから検討します。

Q. 広告の予算はいくらから始められますか?
A. LINE広告には最低出稿金額がないと公式に案内されていますが、予算が少なすぎるとデータが蓄積されにくいともされています。媒体ごとの条件は公式で確認してください。(出典:LINEヤフー for Business「LINE広告」)

Q. インフルエンサーに依頼するとき、何に気をつけますか?
A. 広告であることが分かる表示が必要です。報酬を支払って依頼する場合は、「広告」「PR」などで明瞭にします。詳細は消費者庁のステマ規制のページとQ&Aで確認してください。

まとめ

SNSマーケティングの施策は、見つけてもらう、声を集める、つながり続ける、の3つの役割に分けて考えられます。SNSの利用者は見る側が多く、投稿する人は一部です。まず自社で完結する施策から始め、広告・インフルエンサー・キャンペーンはステマ規制と景品規制を確認したうえで足していきましょう。

最初の一歩は、自社の目的を1つ決め、6施策のうち2つに絞ることです。

参考情報・出典