Threads・BeReal・Bluesky。新しいSNSが話題になるたびに、「うちも始めるべきか」と悩む担当者は多いはずです。ただ、新興SNSはサービスの方針や運営体制が短期間で変わることがあり、数字も出典によってばらつきます。そこでこの記事では、各社の公式発表・公式ヘルプで読めた範囲だけを材料に、参入するかどうかを見極める方法を整理します。
本文の情報は2026年10月時点です。サービスの終了や仕様の変更があり得るため、最新の状況は必ず各公式ページで確認してください。なお、利用者数の数字は、各社で数え方(定義)が異なります。単純に並べて「どれが多い」と比べないようにしましょう。
この記事の3行まとめ
① 総務省の調査には、Threads・Bluesky・BeRealは含まれない。判断材料は各社の公式発表と、自社のデータ
② 公式で読めた範囲では、Threadsは月間アクティブアカウント5億超で日本向けの機能追加もあり、既存のInstagram運用がある企業は試しやすい。BlueskyとBeRealは、日本向けの数字や事業者向けの機能が公式で確認できなかった
③ 参入するなら「期間・時間・やめる条件」を先に決めた小さな試験運用から(当社が勧める一例)
公的統計にはない。公式で読めた規模と機能
総務省 情報通信政策研究所の令和7年度調査の対象は7サービス(LINE・X・Facebook・Instagram・YouTube・ニコニコ動画・TikTok)で、新興SNSの利用率は公的統計では確認できません。(出典:総務省「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」報告書)そこで、各社の公式ページで読めた内容を整理します。
| 公式で読めた規模(定義・時点) | 公式で読めた事業者向けの情報 | 注意点 | |
|---|---|---|---|
| Threads | 月間アクティブアカウント数が5億を突破(Meta、2026年6月16日)。日本の利用時間の成長率が前年比130%超 | 日本でコミュニティ機能を導入。広告は日米でのテスト後、利用条件を満たす全世界の広告主に拡大 | 日本の利用者数は公式で確認できず |
| Bluesky | 登録ユーザー4,141万(2025年末、分散サーバー上のアカウントを含む)。2026年3月に「世界で4,300万超」 | ドメインをユーザー名にできる。認証バッジは著名で実在するアカウント向け | 日本向けの数字、広告機能は公式で確認できず |
| BeReal | 月間アクティブユーザー4,000万人(BeReal広告ページの自社掲載、世界、時点の記載なし) | 広告ソリューションを案内。ブランド向けアカウントは「著名」であることが条件 | 日本の利用者数は公式で確認できず |
(出典:Meta Newsroom「500 Million Monthly Users on Threads」(2026年6月16日)、Meta日本語ニュースルーム「Threads 5億突破、日本でもコミュニティ機能を導入」、Meta日本語ニュースルーム「Threadsで広告を表示するテストを開始」、Bluesky公式ブログ「2025 Transparency Report」、Bluesky公式ブログ「Series B」(2026年3月19日)、Bluesky公式ブログ「A New Form of Verification」、BeReal公式「BeReal広告」、BeReal Help「RealBrand Accounts Policy」)
Threads:Instagram運用がある企業は試しやすい
Metaのヘルプでは、Threadsは公開のスレッドを見たり共有したりできるInstagramのアプリで、InstagramまたはFacebookのアカウントがあればThreadsプロフィールを作成でき、プロフィールはログインしたアカウントにリンクされると説明されています。(出典:Instagramヘルプ「Threadsについて」)ここで注意したいのが、「Instagramのフォロワーをそのまま引き継げる」という説明です。Metaのローンチ時の発表には、Instagramでフォローしているのと同じアカウントをフォローするか選べるとありますが、フォロワーを自動で引き継ぐという記載は確認できませんでした。(出典:Meta日本語ニュースルーム「Threadsをローンチ」(2023年7月))フォロワーの集め直しを前提に考えましょう。
事業者向けでは、広告について、2025年1月に日本と米国の一部の広告主・利用者でテストを始めたと発表され、同ページには、その後、利用条件を満たす全世界の広告主が使えるようになったとの追記があります。(出典:Meta日本語ニュースルーム「Threadsで広告を表示するテストを開始」)2026年6月には、日本でもコミュニティ機能が導入され、日本の利用時間の成長率は前年比130%を超えたと発表されています。(出典:Meta日本語ニュースルーム「Threads 5億突破、日本でもコミュニティ機能を導入」)文字中心で、Instagramの運用担当者がそのまま扱いやすいため、中小企業が最初に試す新興SNSの候補といえます(当社の見立て)。X企業アカウントの運用はX(旧Twitter)企業アカウントの始め方も参考になります。
Bluesky:数字は伸びているが、運営体制の変化もある
Blueskyの公式ブログでは、2025年にユーザー数が2,594万から4,141万に増えたとされています。この数字には、Blueskyのサーバー上のアカウントに加え、第三者が運営する分散サーバー上のアカウントも含まれます。(出典:Bluesky公式ブログ「2025 Transparency Report」)2026年3月の公式ブログでは「世界で4,300万超」とされています。(出典:Bluesky公式ブログ「Series B」(2026年3月19日))
一方で、公式ブログ一覧からは、2026年3月にCEOが退任して暫定CEOが就任したこと、7月に正式なCEOが決まったこと、2026年4月にDDoS攻撃によるサービス中断が複数回あったことが読み取れます。(出典:Bluesky公式ブログ一覧)企業がドメインをユーザー名にして公式性を示す方法は公式が推奨していますが(出典:Bluesky公式ブログ「A New Form of Verification」)、日本の利用者数や広告機能は、公式で確認できませんでした。元記事にあった「テック系の利用者が多い」は根拠が読めず、削除しました。
BeReal:ビジネス活用の前提を確認する
BeRealの公式広告ページは、世界の月間アクティブユーザー4,000万人、利用者の75%が18〜34歳であるとし、フィードを1日ジャックするテイクオーバー、投稿のブースト、クリック課金型キャンペーンなどの広告ソリューションを案内しています。(出典:BeReal公式「BeReal広告」)ブランド向けのアカウント(RealBrand)は、実在し、唯一であり、著名で検索されている個人・ブランド・団体が対象とされ、申請しても付与は保証されないとあります。(出典:BeReal Help「RealBrand Accounts Policy」)利用規約(最終更新2026年6月30日)では、13歳以上が利用でき、企業などの代理でアカウントを作成する権限を持つ人も利用できるとされています。(出典:BeReal公式「利用規約」)一般の小規模企業が公式のブランド枠を得られるかは、公式で確認が必要です。
参入するかを決める5つの質問(当社が勧める一例)
| 質問 | 判断の目安 |
|---|---|
| 既存のSNSは安定して回っているか | 週の投稿や配信が3か月続いていなければ、まず既存SNSを優先する |
| ペルソナはその媒体にいるか | 公的統計にはないため、顧客へのヒアリングや、既存SNSのインサイトで確かめる |
| 運用の時間を確保できるか | 既存運用の時間を削らず、追加でとれる時間(週1〜2時間など)を決める |
| 公式に事業者向けの機能があるか | 広告、認証、ブランド向けアカウントの有無と条件を公式で読む |
| やめる条件を決めているか | 3か月後に見る指標と、続けない基準を先に決める |
最後の質問が特に重要です。たとえば「3か月間、週1回の投稿で、プロフィールへのアクセスや問い合わせ導線のクリックが既存SNSと比べてどうか」を見る、といった形で、期間・時間・やめる条件を先に紙に書いておきましょう。媒体の比較はInstagram/X/TikTok/LINE/Facebook徹底比較表、年代・性別の統計はユーザー属性で選ぶ自社向けSNSも判断材料になります。
よくある失敗と対処
| 失敗例 | 対処 |
|---|---|
| 話題性だけで始めて、既存SNSの更新が止まる | 既存SNSの運用時間は守り、追加分だけを試験運用に回す |
| 非公式の記事の数字をそのまま使う | 公式発表・公式ヘルプで確認できた数字だけを使い、定義と時点を明記する |
| アカウントの仕様が変わったのに気づかない | 参入後も月に1回、公式ヘルプとニュースルームを確認する |
| フォロワーが自動で引き継がれると思い込む | 引き継ぎは公式で確認し、集め直す前提で計画する |
よくある質問(Q&A)
Q. 新興SNSは早期参入が得ですか?
A. 競合が少ないという利点はあり得ますが、公式で確認できた範囲では、効果を示す数字はありません。サービスの方針も変わり得るため、既存SNSを安定させたうえでの試験運用が現実的です(当社の見解)。
Q. Threadsは今すぐ始めるべきですか?
A. Instagramのアカウントがあれば作成でき、日本でもコミュニティ機能の導入や広告の拡大が発表されています。ただし、フォロワーの自動引き継ぎは確認できず、効果の保証もありません。週1〜2時間など時間の上限を決めて試すのが目安です。
Q. BlueskyやBeRealは企業が使えますか?
A. 利用規約上、企業などの代理でアカウントを作ることは可能とされています(BeReal)が、日本の事業者向け機能や利用者数は公式で確認できませんでした。必要になった時点で、公式の最新情報を確認してください。
まとめ
新興SNSの判断は、公式で読める事実と、自社のデータを材料にします。Threadsは日本向けの機能追加と広告の拡大が公式に発表されており、Instagram運用がある企業は試しやすい選択肢です。BlueskyとBeRealは、日本での規模や事業者向け機能が公式では確認できませんでした。いずれも期間・時間・やめる条件を先に決めた小さな試験運用が基本です。
最初の一歩は、この記事の5つの質問に自社の答えを書き出すことです。2026年10月以降に状況が変わっていないかも、公式で確認しましょう。
参考情報・出典
- 総務省「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」報告書
- Meta Newsroom「500 Million Monthly Users on Threads」(2026年6月16日)
- Meta日本語ニュースルーム「Threads 5億突破、日本でもコミュニティ機能を導入」
- Meta日本語ニュースルーム「Threadsで広告を表示するテストを開始」
- Meta日本語ニュースルーム「Threadsをローンチ」(2023年7月)
- Instagramヘルプ「Threadsについて」
- Bluesky公式ブログ「2025 Transparency Report」
- Bluesky公式ブログ「Series B」(2026年3月19日)
- Bluesky公式ブログ「A New Form of Verification」
- Bluesky公式ブログ一覧
- BeReal公式「BeReal広告」
- BeReal Help「RealBrand Accounts Policy」
- BeReal公式「利用規約」

