SNS効果測定の方法|各プラットフォームのインサイト読み方と活用法

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SNSの効果測定というと、インサイトを開いて「いいねやリーチの数」を眺めることだと思われがちです。しかしそれだけでは、「その投稿が問い合わせや来店につながったのか」は分かりません。測るべきなのは、SNSの中の反応、サイトへの流入、その先の成果の3つの段階です。

この記事では、Instagram・X・TikTok・LINE公式アカウントのインサイトで見られる指標(公式ヘルプで確認できた範囲)、Googleアナリティクス(GA4)でSNS経由のアクセスを見分けるUTMパラメータの使い方、月次の記録表の作り方までを説明します。記録表などは当社の一例で、効果を断定するものではありません。

この記事の3行まとめ

① 効果測定は「SNSの中の反応 → サイトへの流入 → 成果」の3段階で見る。SNSのインサイトだけでは、成果までは分からない
② SNS内はインサイトで、サイト側はGA4とUTMで測る。UTMはutm_source・utm_medium・utm_campaignを必ず使い、大文字と小文字は区別される
③ 指標には推定値や期間の制限がある。月ごとに同じ表へ書き出して残す

効果測定の全体像:3つの段階で見る

段階見る数字の例見る場所
SNSの中閲覧数、閲覧者、インタラクション、フォロワーや友だちの増減、リンクのクリック各SNSのインサイト・分析画面
サイトへの流入SNS経由のセッション数、参照元/メディア、キャンペーンGA4の[集客]>[トラフィック獲得]レポート
成果問い合わせ完了、予約、購入、友だち追加などGA4のキーイベント、自社の受付記録

GA4の「キーイベント」は、ビジネスの成果にとって特に重要なアクションを測定するイベントで、収集したどのイベントでもキーイベントにできます。(出典:Googleアナリティクスヘルプ(キーイベント))何を成果とするかは、目的から決めます。目的別の指標の選び方はSNS運用のKPI設定を参照してください。来店や電話など、サイトで測れない成果は「どこでお知りになりましたか」と尋ねて記録する方法があります(当社の例)。

媒体別:インサイトで見られる指標(公式で読めた範囲)

Instagram

インサイトを見るには、公開アカウント(個人用またはプロ)が必要で、無料です。アカウント全体は過去90日以内の期間を選べ、プリセットは7日・14日・30日・90日です。(出典:Instagramヘルプ(インサイトについて)、Instagramヘルプ(インサイトを見る))

対象公式で確認できた主な指標保存の目安
アカウント閲覧数(再生または表示された回数)、閲覧者(1回以上表示したユニークアカウント数)、インタラクション(いいね・コメント・保存・シェアなどの回数)、アクションを実行したアカウント数、合計フォロワー(100名以上で確認可)過去90日以内(Instagramヘルプ(インサイトについて))
投稿閲覧数、インタラクション、プロフィールのアクティビティ最大2年(Instagramヘルプ(投稿のインサイト))
リール再生数、再生時間、リーチしたアカウント数、平均再生時間(再生時間÷初回閲覧回数)、フォロー数最大2年(Instagramヘルプ(リールのインサイト))
ストーリーズ閲覧数、閲覧者、インタラクション、アクションを実行したアカウント、プロフィールのアクティビティ作成後2年(Instagramヘルプ(ストーリーズのインサイト))

注意点として、一部の指標は推定値で、閲覧数は段階的に提供されています。また、ヨーロッパと日本を配信先・配信元とする場合に、メッセージ関連の特定の指標などを利用できなくなる旨の注記もあります。(出典:Instagramヘルプ(インサイトについて))詳しい見方はインサイトの読み方と改善法へ。

X

Post Activity Dashboardでは、投稿ごとにインプレッション、エンゲージメント、エンゲージメント率、リンククリック、リポスト、いいね、返信などを確認できます。エンゲージメント率は「エンゲージメント数÷インプレッション数」と定義され、エンゲージメントは、リンク・プロフィール・メディアのクリックなどを含む操作の合計です。動画は、視聴維持率や完了率を別のダッシュボードで見られます。初期表示は直近28日で、無料の機能です。(出典:Xヘルプ(Post Activity Dashboard))

TikTok

TikTokインサイトは、アプリ(プロフィール>メニュー>TikTok Studio>インサイト)やTikTok Studioで見られ、期間は過去7日・28日・60日・365日またはカスタムです。概要では、閲覧数、プロフィールの閲覧数、いいね数、コメント数、シェア数、トラフィックソースや検索クエリを確認できます。視聴者の属性は、確認されたデータではなく予測モデルにもとづくと説明されています。動画ごとには、継続率、平均視聴時間、最後まで視聴した割合を見られます。(出典:TikTok Creator Academy(TikTokインサイト))

LINE公式アカウント

分析では、友だちの追加数、ターゲットリーチ、ブロック数、追加経路を確認できます。追加経路は、日ごとに20以上の友だち追加がない場合は数値が表示されません。(出典:LINE公式アカウント マニュアル(分析:友だち))メッセージ配信では、配信(送信された人数)、開封(いずれかの吹き出しが100%表示された人数)、クリックユーザー、再生開始・完了ユーザー、コンバージョンなどを確認でき、各指標は配信から14日間集計されます。吹き出しごとのクリック率は、クリック数をインプレッション数で割った値です。(出典:LINE公式アカウント マニュアル(分析:メッセージ配信))

サイト側の測定:GA4とUTMパラメータ

SNSのリンクにUTMパラメータを付けると、GA4でどのSNSのどの施策からのアクセスかを見分けられます。Googleアナリティクスのヘルプには、次のように書かれています。(出典:Googleアナリティクスヘルプ(URL生成ツール))

パラメータ公式の説明SNSでの付け方(当社の例)
utm_source参照元を識別する(google、newsletter4など)instagram、x、tiktok、line
utm_mediumマーケティングメディアを識別する(CPC、バナー、メールなど)social(広告なら paid_social など)
utm_campaign商品、スローガン、プロモーションコードを識別するautumn-fair
utm_contentクリエイティブを区別するbio、story、post1
  • 必ず使うもの:どのようなケースでもutm_source・utm_medium・utm_campaignを使用する必要がある
  • ほかに使えるもの:utm_content(クリエイティブの区別)、utm_term(検索広告のキーワード)
  • 大文字と小文字は区別される:utm_source=googleとGoogleは別の値で、標準的な手法として小文字が勧められている
  • 一部だけ設定すると:レポートに「(not set)」と表示される場合がある

当社の例のURLは「https://(自社サイト)/?utm_source=instagram&utm_medium=social&utm_campaign=autumn-fair&utm_content=bio」です。名前の付け方は社内で決めて、変えないことが大切です。結果は、GA4の[集客]>[トラフィック獲得]で、セッションの参照元/メディアやキャンペーンとして確認できます。(出典:Googleアナリティクスヘルプ(URL生成ツール)、Googleアナリティクスヘルプ(キャンペーンとトラフィックソース))

月次の記録表の作り方(一例)

数字を見られる期間には限りがあります(Instagramのアカウント全体は90日以内など)。月に1回、同じ表へ書き出して残しましょう。

区分項目の例取得元頻度(例)
SNSの中閲覧数・閲覧者、インタラクション、フォロワー・友だちの増減各SNSのインサイト・分析月1回
投稿ごと形式、テーマ、反応の数(上位・下位の投稿)投稿インサイト月1回
流入SNS別のセッション数(参照元/メディア)GA4のトラフィック獲得月1回
成果問い合わせ・予約・購入などの数GA4のキーイベント、受付記録月1回

まとめ方はSNSレポートの作り方、反応の「率」の見方はエンゲージメント率の改善を参照してください。

数字を読むときの注意

  • 推定値がある:Instagramの一部の指標は推定値です。LINEも、配信直後の約30分刻みの値は推定値で、1%程度の誤差が生じることがあると案内しています(LINE公式アカウント マニュアル(分析:メッセージ配信))
  • 定義は媒体ごとに違う:XのエンゲージメントとInstagramのインタラクションは中身が違うため、媒体をまたいで比べず自社の過去と比べます
  • 集計に時間がかかる:LINEは配信から14日間集計、Xは安定まで最大36時間かかります。直後の数字で判断しません

よくある失敗

失敗例対処
SNSのインサイトだけで成果を語るUTMとキーイベントで、サイトでの成果まで見る
UTMの表記がバラバラ小文字で統一する
直後の数字で判断する集計期間が終わってから比べる

よくある質問(Q&A)

Q. フォロワーが少なく、数字が小さくて分析になりません。
A. 絶対数が小さい時期は、1本ごとの数字より月ごとの合計や複数投稿の比較が安定します(当社の例)。コメントの内容など、数字以外の情報も記録しましょう。

Q. インサイトとGA4の数字が合いません。
A. 測っているものが違うため、一致しないことがあります。たとえばLINEの「クリックユーザー」はメッセージ内のURLをクリックした人数で、GA4のセッションとは定義が異なります。まず各指標の定義を確認しましょう。

Q. UTMは必ず付けるべきですか?
A. GA4のヘルプでは、参照元の情報が何もない場合はノーリファラーとして処理されると説明されています。UTMを付けると、その値がレポートの参照元・メディア・キャンペーンとして表示されます。SNS別に見分けたいなら付けるのが基本です。(出典:Googleアナリティクスヘルプ(キャンペーンとトラフィックソース))

まとめ

SNSの効果測定は、SNSの中の反応、サイトへの流入、その先の成果の3段階で見ます。SNS内は各SNSのインサイトの定義を確認し、サイト側はUTMパラメータとGA4で測ります。推定値や期間の制限があるため、月ごとに同じ表へ書き出して残しましょう。

最初の一歩として、今週中に、プロフィールのリンクに小文字で統一したUTMを付け、翌月にGA4で流入を確認してみてください。

参考情報・出典