Instagram広告は、普段の投稿をそのまま広告にする方法から、広告マネージャで細かく設計する方法まで、複数のやり方で始められます。入り口が多いぶん、「どれが自社に合うのか」「審査はどうなるのか」で迷う担当者も少なくありません。
この記事では、InstagramとMetaの公式ヘルプで確認できた内容をもとに、出し方、配置、宣伝手順、審査、タイアップ広告とステマ規制、少額運用の注意点を整理します。効果は業種や商材で変わるため、「必ず成果が出る」とは言わず、確かめながら進める前提で解説します。
この記事の3行まとめ
① 出し方は、アプリ、instagram.com、Facebookページ、Meta Business Suite、広告マネージャの5つ。Advantage+ の全機能を使うなら広告マネージャ
② 配置はフィード・ストーリーズ・発見タブ・リールなど。公式は、利用できる配置をすべて含める設定をおすすめしている
③ 審査はほとんど24時間以内に完了する。タイアップ投稿を広告にするなら、パートナーの許可と、広告と分かる表示(ステマ規制)が必要
Instagram広告の出し方|5つの方法と使い分け
広告を出すには、プロアカウント(ビジネスまたはクリエイター)が必要です。出し方は次の5つです。(出典:Instagramで広告を掲載する方法)
| 方法 | 公式ヘルプの説明(要約) |
|---|---|
| Instagramアプリ | フィード投稿・リール・ストーリーズ・パートナーコンテンツを直接宣伝。オーディエンスと配置は自動設定 |
| instagram.com | ブラウザから宣伝。アプリと同じ機能が使える |
| Facebookページ | ページにInstagramプロアカウントをリンクして作成。FacebookとInstagramの両方に掲載可。Advantage+ の全機能は広告マネージャのみ |
| Meta Business Suite | FacebookとInstagramを一括管理。投稿の予約、広告作成、インサイト確認。一部のAdvantage+ 機能が使える |
| Meta広告マネージャ | キャンペーンの作成・管理のための包括的なツール。利用可能なAdvantage+ のすべての機能にアクセスできる |
運用上の例として、最初はアプリの「宣伝」で試し、細かく決めたくなったら広告マネージャに移る進め方があります。なお、ほとんどの地域で、iOS用アプリで利用可能残高を追加すると、Appleのサービス料(広告の合計支払い額の30%)がかかる場合があり、instagram.comを使う方法が案内されています。(出典:Instagramで広告を掲載する方法、Instagramで投稿を宣伝する)
配置と広告フォーマット|どこに、どの形で出るか
Instagram広告は、フィード、ストーリーズ、発見タブ、リール、ショップに表示できます。掲載には、広告に使えるInstagramアカウントがあることと、Instagramを配置にできる目的を選ぶことが必要です。(出典:Instagram広告の配置について)
Metaは、FacebookとInstagramの両方への掲載を推奨しています。選べる人が多いほど配信システムが最適化しやすくなるためです。(出典:Instagramの広告について)Facebook側の設定はFacebook広告の始め方で解説しています。
フォーマットは、画像(正方形・横型・縦型)、動画、カルーセル、フレキシブルなどがあります。ストーリーズはフルスクリーン縦型がおすすめで、フィード用のサイズも使えます。リールはフルスクリーン縦型のアセットのみです。各広告には「広告」のラベルが表示されます。(出典:Instagramで利用できる広告フォーマット)比率・文字数などの具体的な仕様はSNS広告クリエイティブ制作で解説しています。
投稿を宣伝する手順(Instagramアプリ)
もっとも手軽なのは、投稿済みのフィード投稿の宣伝です。宣伝した投稿は、発見、ホームフィード、発見フィード、プロフィールフィード、ストーリーズに表示されます。(出典:Instagramで投稿を宣伝する)
- プロアカウントに切り替える(初回は、リンクする広告アカウントを選ぶ)
- 自分のプロフィールを開き、宣伝する投稿をタップする
- 投稿の画像の下にある「宣伝」をタップする
- 「目標」「オーディエンス」「予算(1日当たりの消化金額)」「期間」を設定して「次へ」
- 「投稿を宣伝」をタップして完了
「投稿を宣伝」を選ぶと審査が行われ、提出時・審査開始時・承認または却下時・終了時にお知らせが届きます。承認されると掲載が始まります。(出典:Instagramで投稿を宣伝する)
広告マネージャで作る|既存投稿の活用も可能
広告マネージャでは、目的を選び、予算・掲載期間・オーディエンス・配置を設定して、名義とクリエイティブを入力します。Instagramだけに出すには、配置の「その他の設定を表示」でプラットフォームにInstagramを選びますが、公式のおすすめは「利用可能な配置をすべて含める」設定です。FacebookページまたはリンクしたInstagramプロアカウントを名義にできます。成果は、キャンペーンを開いて「チャートを見る」から確認できます。(出典:Instagram広告を作成する方法、Instagram広告に関連する指標を確認する)
公開済みのフィード、リール、ストーリーズの投稿から広告を作ることもできます。「名義」でInstagramアカウントを選び、「既存の投稿を使用」から選びます。注意点は次のとおりです。(出典:既存のInstagram投稿から広告を作成する)
- 8MBを超える画像を使った投稿から広告を作らないようにする
- ストーリーズは、現在公開中のものだけ選べる(アーカイブやハイライトに追加したものは不可)
- 同じ内容のFacebook投稿から広告を作った場合、エンゲージメント(いいね!など)の合計に、Instagram投稿でのエンゲージメントは含まれない
審査と却下されたときの対応
広告はMeta広告規定に沿っているか審査されます。審査は作成後・編集後に自動で始まり、ほとんどは24時間以内に完了しますが、さらに時間がかかることもあります。公開後に再審査される場合もあります。(出典:審査中の広告について)
公開済みの広告は、ターゲット設定、クリエイティブ、最適化、課金対象イベントを変更すると再審査されます。入札価格、予算、掲載期間の変更では再審査されません。(出典:審査中の広告について)
却下された場合は、通知メールで理由を確認し、広告を編集して再審査に出すか、新しい広告を作ります。誤って却下されたと思う場合は、Metaビジネスサポートホームで再審査をリクエストでき、Metaは48時間以内の審査・決定を目指すとされています。重大・繰り返しの違反は、広告の利用制限につながることがあります。(出典:広告が却下された場合の対応方法)
タイアップ(パートナーシップ)広告とステマ規制
クリエイターが報酬(商品の無償提供を含む)を受けて投稿するオーガニックのコンテンツを「ブランドコンテンツ」と呼びます。クリエイターはビジネスパートナーをタグ付けする必要があり、投稿の上に「タイアップ投稿」ラベルが表示されます。(出典:Instagramのブランドコンテンツについて)
そのコンテンツを広告として配信するのが、パートナーシップ広告(ブランドコンテンツ広告から改称)です。広告主は、パートナーから広告のアクセス許可(アカウント単位、または広告コードによる投稿単位)を得て、広告マネージャで作成します。クリエイターへの支払いは、プラットフォームの外で行います。(出典:パートナーシップ広告を作成する方法、Instagramのブランドコンテンツについて)既存のコラボ投稿を広告マネージャで宣伝すると、自動的にパートナーシップ広告になります。(出典:既存のInstagram投稿から広告を作成する)詳しくはコラボ投稿の使い方をご覧ください。
日本では、令和5年(2023年)10月1日から、広告であることが一般消費者に分からない表示(ステルスマーケティング)が、景品表示法違反となります。企業がインフルエンサーなどの第三者に依頼・指示するものも広告に含まれ、SNS投稿も対象です。規制の対象は広告主(事業者)です。(出典:消費者庁「ステルスマーケティング規制」)個別の判断は、消費者庁などの窓口や専門家にご相談ください。
少額予算で運用するときのポイント
- 最初の学習を意識する:Metaは、最後の大きな編集から1週間以内に約50件の結果で、通常は情報収集期間が終わると案内している。期間中は編集を控える(出典:情報収集期間について)
- 少額の考え方:最低予算や学習の目安は低予算から始めるSNS広告完全ガイドで、媒体ごとに整理している
よくある失敗と対処
| 失敗例 | 起きること | 対処 |
|---|---|---|
| アーカイブ済みのストーリーズを広告にする | 選択できない | 公開中のものを使うか新しく作る |
| 広告と示さずにタイアップ投稿を使う | ステマ規制の対象になるおそれ | 広告と分かる表示を行う |
| 却下の理由を確認せず同じ広告を出し直す | 再び却下される | 理由を確認し、規定に沿って編集する |
よくある質問(Q&A)
Q. Instagram広告のクリエイティブは、専門家に頼まないといけませんか?
A. 必須とは言えません。公式ヘルプが求めているのは、配置ごとの比率やサイズなどの要件を満たすことで、制作の方法は自社で選べます。成果につながる見た目は業種や商材で異なるため、複数パターンを比べましょう(SNS広告クリエイティブ制作)。
Q. 審査にはどのくらい時間がかかりますか?
A. Metaのヘルプでは、ほとんどの広告は24時間以内に完了するが、さらに時間がかかることもあるとされています。配信開始日に余裕を持って作成しましょう。
Q. インフルエンサーの投稿を広告に使うときの注意点は?
A. パートナーからアクセス許可を得ること、広告であることが分かる表示にすること、支払いはプラットフォーム外で行うことが基本です。個別の判断は、専門家や消費者庁の窓口にご相談ください。
まとめ
Instagram広告は、プロアカウントがあれば、アプリの「宣伝」から広告マネージャまで、目的に応じた方法で始められます。配置は利用できるものをすべて含める設定が推奨されており、広告は審査を通って掲載されます。タイアップ投稿を使う場合は、パートナーの許可と、広告と分かる表示が欠かせません。まずは1つの投稿を少額で宣伝し、結果を見て広げていきましょう。
参考情報・出典
- Instagramヘルプセンター「Instagramで広告を掲載する方法」
- Instagramヘルプセンター「Instagramで投稿を宣伝する」
- Metaビジネスヘルプセンター「Instagram広告の配置について」
- Metaビジネスヘルプセンター「Instagramの広告について」
- Metaビジネスヘルプセンター「Instagramで利用できる広告フォーマットについて」
- Metaビジネスヘルプセンター「Meta広告マネージャでInstagram広告を作成する方法」
- Metaビジネスヘルプセンター「Meta広告マネージャで既存のInstagram投稿から広告を作成する」
- Metaビジネスヘルプセンター「Meta広告マネージャでInstagram広告に関連する指標を確認する」
- Metaビジネスヘルプセンター「審査中の広告について」
- Metaビジネスヘルプセンター「広告が却下された場合の対応方法」
- Metaビジネスヘルプセンター「Instagramのブランドコンテンツについて」
- Metaビジネスヘルプセンター「パートナーシップ広告を作成する方法」
- Metaビジネスヘルプセンター「情報収集期間について」
- 消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります」
- InstagramやMetaのヘルプは随時更新されます。操作や仕様は、アプリ・広告マネージャの最新の表示と公式ヘルプでご確認ください。

