LINEメッセージ配信の最適化|開封率・クリック率を上げる方法

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LINE公式アカウントのメッセージ配信で、「配信しているのに開かれない」「開かれてもリンクが押されない」と感じていませんか。メッセージ配信は友だちに直接届く強い手段ですが、届いた先で開封され、クリックされるかどうかは、タイミング・通知に出る冒頭の文章・メッセージの形式・配信先の絞り込みといった運用の工夫で変わります。

この記事では、まずLINE公式アカウントの管理画面で見られる「開封」「クリック」の公式の定義を確認し、そのうえで、開封率とクリック率を改善するための具体的な方法、効果の測り方、通数と料金の考え方、配信時に気をつけたい法令までを、中小企業の担当者向けに整理します。なお、仕様や料金は変更されるため、数値や機能は2026年10月4日時点で公式ページを確認できた範囲で書いています。

この記事の3行まとめ

① 「開封」は、いずれかの吹き出しが100%表示された人数(公式の定義)。指標は管理画面ごとに分母が違うので、同じ画面の数値同士で比べる
② 改善の軸は、公式が示す「誰に・いつ・何を・どのように」。配信タイミング、通知に出る冒頭文、メッセージ形式、絞り込み配信の順に見直す
③ A/Bテスト機能は2025年3月5日に終了済み。今は「絞り込み配信」と「過去の配信」を組み合わせた手順で比較する

開封率・クリック率とは?管理画面での定義

改善を始める前に、数字の意味をそろえておきます。LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)では、メッセージ配信ごとに次のような指標を確認できます。

指標公式の説明(要点)見るときの注意
配信メッセージが送信された人数送信した日時でカウントされる
開封メッセージを開封した人数。いずれかの吹き出しが100%表示された時点でカウントされるトークルームを開かず、プレビュー画面で100%表示された場合も含む。既読でも100%表示されていなければカウントされない
クリックユーザーメッセージ内のいずれかのURLをクリックした人数ふきだし単位の「クリック」はクリックされた回数で、人数とは別の数字
インプレッションふきだしが表示された回数(ふきだしの100%表示でカウント)トークルームを開いて表示されるたびに増える
クリック率(詳細画面・ふきだし単位)クリック数をインプレッション数で割った数キャンペーン画面のクリック率とは分母が異なる

(出典:LINEヤフー for Business「分析 – メッセージ配信」マニュアル)

同じマニュアルのキャンペーン画面では、開封率は「開封数を配信数で割った値」、クリック率は「リンクのクリック数を開封数で割った値」と説明されています。つまり、「クリック率」という名前でも、画面によって分母が配信数・開封数・インプレッション数のどれになるかが違います。他社の事例や平均値と比べるときは、どの分母の数字なのかを必ず確認してください。

また、各指標は配信から14日間集計されます。グラフは配信直後の24時間は約30分刻みで更新されますが、この約30分刻みの値は推定値で、実際の数値と1%程度の誤差が出る場合があると記載されています。配信直後の数字だけで良し悪しを判断せず、集計が落ち着いてから評価しましょう。(出典:LINEヤフー for Business「分析 – メッセージ配信」マニュアル)

なお、結果が20未満(1〜19)の場合は表示ルールがあり、「開封」は0、そのほかの指標は「ー」と表示されます。配信数が少ないアカウントでは、細かい指標が見えないことがあります。(出典:同上)

開封率の目安は?平均値の見方

「自社の開封率は高いのか低いのか」は誰もが気になる点ですが、目安にできる公式の数字は限られます。LINEヤフーマーケティングキャンパスには、メッセージ配信の平均開封率は55%という記載があります。ただし、これは2022年6月のLINEヤフー社調べで、友だち数や配信内容によって異なると注記されており、現在の平均値を示すものではありません。(出典:LINEヤフーマーケティングキャンパス「メッセージ配信」)

また、LINEヤフー for Businessの公式コラムでは、メッセージを開封するまでの時間について、約2割のユーザーが受け取ってすぐ、約5割が3〜6時間以内、約8割がその日のうちに開封したという回答結果が紹介されています。これはユーザーへのアンケートの回答であり、自社の友だちの行動をそのまま表すものではありません。(出典:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント「メッセージ配信」機能のメリットや種類、効果を高めるコツとは」)

そのため、開封率の目標は「業界平均」ではなく、自社の過去の配信の中央値を基準にして、配信内容ごとに上がったか下がったかを見るのが現実的です。友だち数、配信内容、配信先の絞り込みの有無によって数字は大きく変わります。

メッセージ形式の選び方|リッチメッセージ・カードタイプなど

LINE公式アカウントでは、1回の配信で最大3つの吹き出しを送れます。吹き出しには、テキストのほか、スタンプ、写真、クーポン、リッチメッセージ、リッチビデオメッセージ、動画、ボイスメッセージ、リサーチ(2026年12月2日に提供終了予定)などの形式を使えます。形式ごとの特徴と使いどころは次のとおりです。

形式公式の説明使いどころの例
テキスト文字で伝える基本の形式。URLを入れて誘導することもできる営業時間の変更、短いお知らせ
リッチメッセージ画像とテキストを一つのビジュアルにまとめ、簡潔で分かりやすい訴求ができる。タップエリアごとにリンクやクーポンなどのアクションを設定できるキャンペーン告知、商品の案内
カードタイプメッセージカルーセル形式で複数枚(最大9枚)のカードを配信できる。4種類のカードタイプから選ぶメニュー一覧、複数商品の比較
クーポンあらかじめ作成したクーポンをメッセージで配信できる来店・購入の後押し
リサーチ(2026年12月2日に提供終了予定)友だちに向けてアンケートを配信できる。LINEヤフー for Business のサービスページに、2026年12月2日をもって提供を終了する旨の案内がある終了までの期間の利用と、終了後の代替手段(例:外部のアンケートフォーム)の検討

(出典:LINEヤフー for Business「リッチメッセージ」マニュアル/LINEヤフー for Business「カードタイプメッセージ」マニュアル/LINEヤフーマーケティングキャンパス「メッセージ配信」/LINEヤフー for Business「メッセージ配信を作成する」マニュアル/LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント」サービスページ)

リッチメッセージについて、公式マニュアルは「通常のテキストメッセージよりも高い誘導効果が見込めます」と説明しています。ただし、具体的に何倍になるといった数値は公式には示されていません。形式を変えれば必ず反応が上がるとは限らないため、同じ内容を形式だけ変えて比べるなど、自社で検証しながら使い分けるのが確実です。リッチメッセージやカードタイプは、クリックの結果が「ふきだし」「カード」ごとに確認できる点も、改善に役立ちます。(出典:LINEヤフー for Business「リッチメッセージ」マニュアル/LINEヤフー for Business「分析 – メッセージ配信」マニュアル)

開封率を上げる方法①|配信タイミングを生活の流れに合わせる

公式の運用ガイドでは、配信は「ユーザーの生活サイクルに合わせる」ことが基本とされています。具体例として、ビジネスパーソンの来店が多い居酒屋なら昼休みや終業前の12時〜13時、18時頃、スーパーマーケットなら夕方の買い物に間に合うよう午前中や昼休みに送る、といった考え方が紹介されています。また、昼食前・夕食前の「何を食べようか」と考える時間帯や、休前日のゆっくりした時間に翌週の情報を送る案も示されています。(出典:LINEヤフーマーケティングキャンパス「運用の効果を上げるコツ(初級)」/LINEヤフーマーケティングキャンパス「メッセージ配信」)

ここで大切なのは、「何時が正解」という万能の時間帯はないことです。自社の友だちがどんな人で、どんな場面で情報を必要とするかを考えて、配信の曜日と時間を決めます。たとえば次のように整理できます(以下は考え方の例です)。

業種の例友だちが情報を必要とする場面配信時間を考える例
飲食店ランチや夕食の行き先を決めるとき昼食前、夕食前の時間帯に当日のおすすめを送る
美容サロン次回の予約を考えるとき休前日の夜に、翌週の空き状況を知らせる
習い事・教室週末や翌週の予定を立てるとき休前日に体験会や振替の案内を送る
小売店・EC買い物の前、給料日前後など買い物の前の時間帯に、セールやクーポンを送る

予約配信を使うときの注意点もあります。公式マニュアルによると、混雑状況などにより設定した時間どおりに配信されないことがあり、キリの良い時間帯(00:00、12:00など)を避けて、00:04や12:11のように時間をずらして指定すると緩和が期待できるとされています。(出典:LINEヤフー for Business「メッセージ配信を作成する」マニュアル)

さらに、「毎週◯曜日はクーポン配信」のように配信タイミングをルール化すると、リピートにつながる一方で見飽きられる危険があるとも説明されています。「雨の日限定」のように、たまにリアルタイムな情報を送ることも反応を高める方法の一つです。(出典:LINEヤフーマーケティングキャンパス「運用の効果を上げるコツ(初級)」)

開封率を上げる方法②|通知に表示される冒頭文を工夫する

メッセージを開くかどうかは、スマートフォンの通知やトークリストに表示される部分でほぼ決まります。公式の解説では、メッセージの冒頭がプッシュ通知に表示されるため、目を引く文章を設定するよう案内されています。タイトルが設定できないスタンプ・写真・動画・予約フォームを送る場合は、2つ目の吹き出しに設定する、3つ目の吹き出しもタイトルや冒頭を工夫する、といった具体的なコツも示されています。(出典:LINEヤフーマーケティングキャンパス「メッセージ配信」)

リッチメッセージの場合は、アイテム名がプッシュ通知やトークリストに表示されます。管理画面でアイテム名を入力する欄がありますので、画像の中身が伝わる名前にしておきましょう。(出典:LINEヤフー for Business「リッチメッセージ」マニュアル)

  • 何の知らせかを先頭で伝える:「【◯月◯日まで】春の限定メニュー」のように、内容と期限を先頭に置く(例)
  • 自分に関係があると思ってもらう:「ご予約中の方へ」「初めての方向け」のように、対象を示す(例)
  • 短く、最初の1行で完結させる:通知に表示される文字数は端末や設定で変わるため、大事な言葉は先頭に置く
  • 事実と違う限定表現は使わない:「先着◯名」「本日限り」は、実際にそうでなければ景品表示法で問題になるおそれがある(後述)

開封率を上げる方法③|配信頻度とブロックの考え方

配信頻度は悩みやすいポイントです。公式のキャンパス講座では、あまりに情報発信が少ないアカウントは、友だち追加してくれたユーザーにブロックされる可能性が高まると注意されており、継続的なコミュニケーションのために、週1回の頻度で配信内容に沿った時間帯・曜日の配信を計画するよう案内されています。また、メッセージリストのカレンダー表示で配信履歴や予約状況を確認でき、1か月の配信計画を立てることが勧められています。(出典:LINEヤフーマーケティングキャンパス「メッセージ配信」/LINEヤフー for Business「メッセージ配信を作成する」マニュアル)

一方で、配信が多すぎるとどうなるかについて、公式に具体的な数字は示されていません。そのため、「週1回が正解」と決めつけず、ブロック数の推移を見ながら自社に合う頻度を探すのが安全です。ブロック数は、管理画面の「分析 – 友だち」で確認できます。ここで表示されるブロック数は「選択期間中のブロック数」で、その期間に友だち追加したユーザーのブロックだけではありません。友だち期間が90日以上あったユーザーがブロックした場合は、友だち追加経路の画面では「その他」に含まれます。(出典:LINEヤフー for Business「分析 – 友だち」マニュアル)

「ブロック率」という指標は、公式マニュアルでは定義が確認できませんでした。社内で見るなら、たとえば「その月のブロック数÷月初の友だち数」のように自社で定義を決めて、毎月同じ計算で推移を見る方法があります(これは運用上の一例です)。配信内容とブロック数の増減を並べると、「どの配信のあとに増えたか」が見えてきます。

開封率を上げる方法④|絞り込み配信で「届ける相手」を選ぶ

全員に同じ内容を送るより、関係のある人に絞って送るほうが、読まれやすくなる傾向があります。LINE公式アカウントには、配信先を絞り込む機能があり、公式マニュアルでは、配信先として「オーディエンス」「過去の配信」「属性(フィルター)」を指定できるとされています。(出典:LINEヤフー for Business「絞り込み配信について」マニュアル)

作成できるオーディエンスの種類には、次のようなものがあります。(出典:LINEヤフー for Business「オーディエンス」マニュアル)

  • メッセージクリック:過去に配信したメッセージのリンクをクリックしたユーザー
  • メッセージインプレッション:過去に配信したメッセージを開封したユーザー
  • リッチメニュークリック/インプレッション:リッチメニューをクリック・表示したユーザー
  • 友だち追加経路:特定の経路で友だち追加したユーザー
  • チャットタグ:チャットに付けたタグを対象にしたユーザー
  • 予約、ユーザーIDアップロード、ウェブトラフィックなど

たとえば、「前回のメッセージを開封したがクリックはしなかった人」だけに別の切り口で送る、「新しく友だち追加した人」に自己紹介を送る、といった使い方(例)ができます。メッセージクリック/インプレッションのオーディエンスは、配信から60日以内のメッセージが対象です。

絞り込み配信にはいくつかの条件があります。公式マニュアルに書かれている主な条件は次のとおりです。

  • 属性(年齢・性別・地域など)で絞り込むには、ターゲットリーチ数が100人以上必要(ターゲットリーチは「分析 – 友だち」で確認できる数値)
  • 属性フィルターを使う場合は、選択後の推計対象ユーザーが50人以上必要
  • オーディエンスは1回のメッセージに10個まで追加でき、各オーディエンスのサイズは50以上が必要なタイプが多い
  • 属性は概ね3日前の情報をもとに絞り込まれ、LINEの利用動向から推定した「みなし属性」のため、実際の属性と異なる場合がある

(出典:LINEヤフー for Business「絞り込み配信について」マニュアル/LINEヤフー for Business「オーディエンス」マニュアル/LINEヤフー for Business「メッセージ配信を作成する」マニュアル)

小規模なアカウントでは、100人・50人の条件を満たせないことがあります。その場合は、まず友だちを増やしながら、配信タイミングや冒頭文の改善から取り組むのがおすすめです。セグメント配信の設計はLINE公式アカウントのセグメント配信、友だちの集め方はLINE公式アカウントの友だち増やし方で詳しく解説しています。

クリック率を上げる方法|リンクとCTAの設計

開封されても、リンクがクリックされなければ成果につながりません。クリック率を高めるには、「何をしてほしいか」を1通につき1つに絞り、迷わず押せる形にすることが基本です。公式のデータでCTA(行動を促す文言)の優劣が示されているわけではないため、以下は運用上の考え方の例として参考にしてください。

  • ボタンやリンクの文言は具体的に:「詳しくはこちら」より「今週のメニューを見る」「クーポンを受け取る」のように、押した先で何が起きるかを示す(例)
  • 1通1目的:予約、クーポン、アンケートなど、誘導先を複数並べすぎない
  • リッチメッセージのタップエリアを使い分ける:分割したエリアごとにリンクを設定でき、アクションラベル(遷移先の説明)は最大100文字まで入力できる
  • クーポンを活用する:来店や購入を後押しする手段として公式が紹介している機能
  • スマホで見たときの読みやすさ:公式の講座では、小さなモバイル画面でもひと目で内容が分かるレイアウトや、情報の優先順位をつけたデザイン、読みやすい文章表現が勧められている

(出典:LINEヤフー for Business「リッチメッセージ」マニュアル/LINEヤフーマーケティングキャンパス「メッセージ配信」/LINEヤフーマーケティングキャンパス「運用の効果を上げるコツ(初級)」)

クリックの結果は、URLごと・ふきだしごとに確認できます。クリック結果が表示されるのは、URLを含むテキスト、リッチメッセージ、リッチビデオメッセージ、クーポン、リサーチ、カードタイプメッセージです。また、LINE Tagなどの計測タグを使えば、メッセージ内のリンクを最後にクリックして成果(コンバージョン)に至った人数も確認できます。(出典:LINEヤフー for Business「分析 – メッセージ配信」マニュアル)

効果測定と改善の進め方|A/Bテスト機能の終了と代わりの方法

配信の改善は、「配信→数字の確認→1つだけ変えて次の配信」の繰り返しです。公式のキャンパス講座でも、分析の結果をもとに、「誰に」「いつ」「何を」「どのように」の4つの要素で改善点を洗い出すよう案内されています。(出典:LINEヤフーマーケティングキャンパス「運用の効果を上げるコツ(初級)」)

数字の状況疑うポイント最初に試すこと(例)
開封が少ない配信タイミング、通知に出る冒頭文、配信先が合っていない時間帯の変更、冒頭文の書き換え、絞り込み配信
開封は多いがクリックが少ない中身・形式・リンクの見つけやすさ・CTAリッチメッセージ化、リンクの位置と文言の見直し
クリックは多いが成果が少ないリンク先のページ、予約や購入までの導線リンク先の改善、コンバージョン計測の設定
配信後にブロックが増えた頻度、内容が宣伝に偏っていないか頻度の見直し、役立つ情報とのバランス調整

ここで注意したいのは、LINE公式アカウントのメッセージ配信のA/Bテスト機能は、2025年3月5日に提供を終了していることです。古い記事や解説では今も「A/Bテスト機能がある」と書かれていることがありますが、現在は使えません。(出典:LINEヤフー for Business「【2025年1~3月】LINE公式アカウントのアップデートまとめ」)

公式は、終了後にA/Bテストに近いことを行う手順として、既存の機能の組み合わせを案内しています。要点は次のとおりです。

  1. 配信先を「絞り込み」に設定し、比較の基準となるメッセージを一部のユーザーに配信する(配信対象は50人以上になるように設定する)
  2. 配信後、配信先の「絞り込み」>「過去の配信」で、1の配信対象者を除外して、比較する別のバリエーションを配信する
  3. さらに比較したい場合は、2と同様に配信済みの対象者を除外して配信する
  4. 結果を見て効果の高かったほうを、残りのユーザーに配信する

「過去の配信」の絞り込みは認証済アカウントなどで利用でき、過去に配信された「絞り込み」付きのメッセージのみ選択できます。配信完了から2週間(336時間)を過ぎると選択できなくなる点にも注意してください。配信数の指定は「配信メッセージ数の上限を指定」で行え、配信日時時点で属性の推計が可能な友だちからランダムに配信されます。(出典:LINEヤフー for Business「【2025年1~3月】LINE公式アカウントのアップデートまとめ」/LINEヤフー for Business「絞り込み配信について」マニュアル/LINEヤフー for Business「配信メッセージ数を指定する」マニュアル)

比較するときは、一度に変える要素を1つ(冒頭文だけ、画像だけ、など)に絞ると、何が効いたのか判断しやすくなります。数字の見方全般はSNS効果測定の方法も参考にしてください。

通数と料金の考え方|配信すると何通になる?

配信の頻度や絞り込みを考えるときは、通数のルールを押さえておく必要があります。公式の料金プランのページでは、LINE公式アカウントで1回に配信できるメッセージは最大3吹き出しまでで、「メッセージを送った回数」×「送った友だちの数」を「通数」としてカウントすると説明されています。たとえば友だちが50人いて月4回配信すれば200通です。(出典:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントの料金プラン」/LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント「メッセージ配信」機能のメリットや種類、効果を高めるコツとは」)

カウントされる配信・されない配信は次のとおりです。

カウントされるカウントされない
メッセージ配信(絞り込み配信・ステップ配信を含む)、Messaging APIのPush・Multicast・Broadcast・NarrowcastLINEチャットの送受信、応答メッセージ、あいさつメッセージ、Messaging APIのReply

(出典:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントの料金プラン」)

料金プランは3種類で、2026年10月4日時点で公式ページに掲載されていた内容は次のとおりです(金額は税別)。

プラン月額固定費無料メッセージ通数追加メッセージ
コミュニケーションプラン0円200通不可
ライトプラン5,000円5,000通不可
スタンダードプラン15,000円30,000通可(従量課金)

追加メッセージは、スタンダードプランのみ従量課金で配信できます。この追加メッセージの料金は2026年10月1日に改定されており、公式のお知らせでは、月20万通までの利用は1通3円、20万通を超えた分は1通2.5円(いずれも税別)とされています。(出典:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントの料金プラン」/LINEヤフー for Business「追加メッセージ料金改定のお知らせ」(2026年10月1日))

料金やプランの内容は今後も変わる可能性があります。契約や予算を決める際は、必ず最新の公式ページで確認してください。

通数を管理するうえで役立つ機能もあります。「一部のターゲットへの配信を許可」にチェックを入れると、配信対象が残りの配信可能数や設定した上限を超える場合に、対象の中からランダムに選んで配信されます。チェックを入れない場合は、残りの配信可能数を超えると配信がエラーになります。(出典:LINEヤフー for Business「一部のターゲットへの配信を許可する」マニュアル)

アカウントの開設手順や初期設定は、LINE公式アカウントの始め方で解説しています。

配信するときに気をつけたい法令・ルール

景品表示法|限定表現や割引表示は事実にそろえる

メッセージの冒頭文で使われがちな「先着◯名」「今だけ半額」「他社の2倍」といった表現は、事実と違えば景品表示法で問題になるおそれがあります。消費者庁は、取引条件について実際のものよりも著しく有利であると誤認される表示を「有利誤認表示」、商品・サービスの内容を実際より著しく優良と示す表示を「優良誤認表示」として、不当な表示にあたると説明しています。(出典:消費者庁「表示規制の概要」)

  • 期限や人数を示す表現は、実際にそのとおり運用する
  • 価格や割引、特典の条件は、実際の取引条件と食い違わないように書く
  • 効果・効能を示す表現は、裏付けとなる根拠を用意してから使う

特定電子メール法|同意を得て送る考え方

特定電子メール法は、広告・宣伝などを目的とした電子メールの送信について定めた法律で、取引関係がある場合などを除き、あらかじめ送信に同意した相手にだけ送る「オプトイン方式」を採っています。(出典:総務省「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」(国民のためのサイバーセキュリティサイト))

LINE公式アカウントの配信は、友だち追加という本人の操作を前提にしています。ただし、この法律の対象に個別のLINE配信が該当するかどうかは、この記事では断定しません。判断が必要な場合は、専門家や所管省庁の案内を確認してください。実務では、友だち追加の画面や告知で「お得な情報を配信します」と伝え、配信の停止(ブロック)を受け入れる運用にしておくと安心です。

LINE公式アカウントの運用ルール

メッセージ作成画面には、「当社規定により配信や設定できないワードがあります」という注意書きがあります。また、短縮URLの使用は非推奨とされています。配信前にテスト配信で、実際の見え方とリンクの動作を確認しましょう。(出典:LINEヤフー for Business「メッセージ配信を作成する」マニュアル)

よくある失敗と対処

失敗例起きること対処
平均開封率の数字と自社を比べて一喜一憂する分母や集計条件が違うため、比べても意味がない自社の過去配信を基準にし、同じ画面の数値で比較する
配信直後の数字で良し悪しを判断する約30分刻みの値は推定値で、集計も14日間続く集計が落ち着いてから評価する
通知に出る冒頭が「こんにちは」だけ何の知らせかが伝わらず、開封されにくい内容・期限・対象を冒頭に置く
毎回同じ時間・同じ形式で配信する見飽きられる危険があるたまにリアルタイムの情報や形式の変更を入れる
一斉配信ばかりで絞り込みをしない関係のない人にも届き、反応が下がりやすいオーディエンスや属性で配信先を分ける
A/Bテスト機能があると思って探す2025年3月に終了しており見つからない「絞り込み」と「過去の配信」で代わりの手順を使う
通数を意識せず配信し、上限でエラーになる予定の配信ができない月の通数を計算し、プランと配信回数を見直す

よくある質問(Q&A)

Q. 開封率やクリック率はどこで確認できますか?
A. LINE Official Account Managerの「分析」>「メッセージ配信」で確認できます。「概要」では1メッセージ配信ごとの数値、「詳細」ではふきだしごとのインプレッションやURLごとのクリックなどを見られます。表示期間を設定してCSV形式でダウンロードすることもできます。(出典:LINEヤフー for Business「分析 – メッセージ配信」マニュアル)

Q. A/Bテストはできますか?
A. 専用のA/Bテスト機能は2025年3月5日に終了しています。代わりに、配信先を「絞り込み」にして一部のユーザーに配信し、「過去の配信」で配信済みの対象者を除外して別のバリエーションを配信する手順が公式に案内されています。配信対象は50人以上必要です。(出典:LINEヤフー for Business「【2025年1~3月】LINE公式アカウントのアップデートまとめ」)

Q. 1か月に何通まで無料で送れますか?
A. プランによって異なります。2026年10月4日時点の公式ページでは、コミュニケーションプランが200通、ライトプランが5,000通、スタンダードプランが30,000通でした。通数は「送った回数×友だちの数」で数えます。最新の内容は公式ページで確認してください。(出典:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウントの料金プラン」)

Q. 配信は週に何回がよいですか?
A. 公式のキャンパス講座では、継続的なコミュニケーションのために週1回の配信が案内されています。ただし、最適な頻度は業種や友だちの属性で変わります。ブロック数の推移と開封率を見ながら、自社に合う頻度を探してください。(出典:LINEヤフーマーケティングキャンパス「メッセージ配信」)

まとめ

LINE公式アカウントの開封率・クリック率を上げるには、まず「開封」「クリック」の定義と分母をそろえて数字を読むことが出発点です。そのうえで、公式が示す「誰に・いつ・何を・どのように」の4つの軸に沿って、配信タイミング、通知に出る冒頭文、メッセージ形式、配信先の絞り込みを一つずつ見直します。

A/Bテスト機能は終了していますが、絞り込み配信と過去の配信の除外を組み合わせれば、同じように比較できます。通数や料金のルール、景品表示法などの注意点も押さえながら、1回の配信で変えるのは1点だけにして、改善を重ねていきましょう。まずは直近3回の配信について、開封数とクリックユーザー数を同じ画面で並べて見るところから始めてみてください。

参考情報・出典