バズるリールの型7選

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「リールを作りたいけれど、何を撮ればいいか分からない」「毎回ゼロから企画を考えて疲れてしまう」。中小企業のSNS担当者から、よく聞く悩みです。企画に迷う時間を減らす方法として、リールの内容をいくつかの「型」に分けて考える方法があります。この記事では、運用でよく使われる7つの型を、撮り方と注意点とあわせて紹介します。

先にお伝えしておくと、特定の型を使えば再生数が伸びる、という公式の説明はありません。この記事の「型」は、現場で使いやすい企画の分け方(運用上の例)であり、「バズる」ことを保証するものではありません。そのうえで、Instagramの公式ヘルプ・公式発表で確認できた「おすすめに表示されやすい・されにくい条件」を型づくりの判断材料として整理し、試して見直す手順までまとめます。

この記事の3行まとめ

① 7つの型は「企画を考える手間を減らす」ための運用上の例。型に当てはめても再生数が伸びる保証はない
② 公式が示す「おすすめされにくい条件」(透かし、文字だらけ、他人の動画の流用など)を避けることが、型づくりの出発点になる
③ 1つの型で数本試し、トライアルリールとインサイトで反応を見て、残す型と外す型を決める

「バズる型」とは|公式が言っていること・言っていないこと

Instagramの公式ヘルプは、リールをおすすめする観点として、幅広いオーディエンスに面白いと感じてもらえる可能性があること、創造力をかき立てるものであること、音源ツールでライブラリの曲やオリジナル音源を追加していること、縦向きで撮影されていることなどを挙げています。(出典:Instagramヘルプ「Instagramで目にする可能性のあるリール動画の種類」)ここに「この型が有利」という記載はありません。

同じページには、表示が少なくなる条件も書かれています。型を考える前に、次の表で「自社の企画がこれに当てはまらないか」を確認しておくと、作り直しの手間を減らせます。

公式が示す「表示が少なくなる」条件型づくりでの確認ポイント(例)
ミュートされている、ぼやけている、低解像度である音は必ず入れる(音源またはナレーション)。撮影は明るい場所で、ピントを確認する
枠線・ロゴ・透かしが入っている他のアプリの透かしが入った動画を使わない。ロゴは小さく入れるか、入れない
画像の大部分がテキストで覆われている字幕は要点だけにする。画面の半分以上を文字で埋めない
オリジナルの動画ではない他社・他人の動画を転載しない。自社で撮った素材か、大きく手を加えた素材を使う

(出典:Instagramヘルプ「Instagramで目にする可能性のあるリール動画の種類」)なお、フォローしている人のリールはプロフィールとフィードに引き続き表示され、表示されにくくなることはない、とも記載されています。

バズる型7選(運用上の例)

以下は、リールの企画でよく使われる型の一覧です。「効きやすい」とされる根拠は公式にないため、自社の目的(認知・来店・採用など)に合うものから選んでください。

型向く目的(例)冒頭の見せ方(例)撮影の目安
① ビフォーアフター型商品・サービスの違いを伝える変化後の姿を最初の1カットに置く同じ場所・同じ角度で前後を撮る
② ノウハウ3選型専門性を伝える「◯◯の3つのコツ」と最初に宣言する手元・図解中心。1項目ごとに区切る
③ あるある共感型親近感・認知お客様や現場の「あるある」の一言短いコント・字幕中心
④ 舞台裏型信頼感・採用普段見えない作業の一場面仕込み・制作・準備の様子を撮る
⑤ 手順ハウツー型使い方の理解完成品を先に見せる手順ごとにクリップを分ける
⑥ Q&A回答型お問い合わせ削減寄せられた質問を画面に出す話す・テロップで答える
⑦ 比較・検証型選び方の提案比べる2つを並べて映す条件をそろえて同時に撮る

型① ビフォーアフター型

変化が一目で分かる素材がある業種(清掃、内装、ヘアケアなど)で使いやすい型です。前後の撮影条件(場所、角度、光)をそろえると、違いが誤解なく伝わります。効果や効能をうたう表現は、業種ごとの広告ルールの対象になる場合があります。医療分野なら医療広告ガイドラインとSNSを、一般の商品なら表現が実際以上に見えないかを確認してください。

型② ノウハウ3選型

専門知識を「3つ」などの数に絞って見せる型です。伝える項目を絞ると台本が作りやすくなります。内容は、お客様から実際によく聞かれることを元にすると、自社らしさが出ます。保存を促したい場合は、画面の最後に「まとめ」を1枚入れておくと、見返しやすくなります(例)。

型③ あるある共感型

「分かる」と思ってもらうことを狙う型です。お客様を揶揄する内容や、特定の個人・他社が分かる表現は避けます。共感されるかどうかは、現場のスタッフに「これ、言われたことある?」と確認すると判断しやすくなります。

型④ 舞台裏型

仕込み、梱包、制作の工程など、普段は見えない部分を見せる型です。採用向けにも使えます。映り込む人や書類、顧客情報が写っていないかを、公開前に必ず確認してください。

型⑤ 手順ハウツー型

「◯分でできる」など、手順を順番に見せる型です。ステップごとにクリップを分けて撮ると、編集が楽になります。画面の大部分が文字で埋まると表示が少なくなる条件に当たるため、手順の説明は短い字幕と映像の動きで見せます。

型⑥ Q&A回答型

お客様から寄せられた質問に動画で答える型です。Instagramのクリエイター向けページでは、リール動画でコメントに返信する機能が紹介されており、コメントがステッカーとして画面に表示されます。(出典:Instagramクリエイター「リール」)よくある質問をネタにすると、問い合わせ対応の手間を減らす資料にもなります。

型⑦ 比較・検証型

「AとB、どちらが向いているか」を見せる型です。条件をそろえずに比べると、見る人に誤解を与えます。他社の商品・サービスと比べる場合は、事実に基づく表示かどうかを確認し、判断に迷う場合は専門家に相談してください。

型を決めたあとの手順|テンプレート・トライアル・インサイト

型は決めて終わりではなく、試して見直すことで自社に合うものが分かってきます。公式の機能を使うと、試す手間を減らせます。

  1. 1本目をつくる:型を1つ選び、台本を3行で書く(冒頭・中身・締め)
  2. テンプレートを活用する:テンプレートは、音楽が含まれる3クリップ以上のリールで利用でき、元のリールの音楽やタイミングを使いながら写真・クリップを差し替えられる(出典:Instagramヘルプ「テンプレートを使ってリール動画を作成する」)
  3. トライアルリールで試す:プロアカウントで利用でき、フォロワー以外にまず見せて反応を確認できる。必ず新しいリールを作ること(同じ内容を過去に投稿していると、リーチが制限されることがある)(出典:Instagramヘルプ「トライアルリール動画について」)
  4. インサイトを見る:再生数、再生時間、リーチしたアカウント数、平均再生時間、フォロー数が確認できる。公開アカウントが必要で、最大2年間見られる(出典:Instagramヘルプ「リール動画のインサイトを表示する」)
  5. 型ごとに比べる:同じ型を3本ほど作り、型ごとの平均再生時間やフォロー数を比べる(例)

トライアルリールは、シェアしてから24時間以内にインサイトが表示され、全員にシェアする操作や、最初の72時間の再生状況に応じて自動で全員にシェアする設定も用意されています。(出典:Instagramヘルプ「トライアルリール動画について」)数字の見方はインサイトの読み方と改善法やSNS効果測定の方法も参考にしてください。

オリジナル性・音楽・ステマの注意点

オリジナル性:Metaのオリジナルコンテンツガイドラインでは、他人の作品を大幅な編集なしに再利用したリール・写真・カルーセルを主に投稿するアカウントは、新しいオーディエンスへのおすすめに表示されないことがあると説明されています。枠線・透かし・速度変更・元の作成者のクレジット表記といった単純な編集だけでは、付加価値とは言えないとされています。(出典:Instagramクリエイター「オリジナルコンテンツに関するガイドライン」)他社の動画を借りたいときは、リミックスなどの公式機能を使います。リミックスをシェアすると、元のクリエイターのユーザーネームが表示されます。(出典:Instagramヘルプ「動画をリミックスする」)

音楽:企業アカウントでは、ライセンス音楽が使えない場合があります。ライブラリは個人的な非商用利用が目的で、特定のビジネスアカウントでは制限されるためです。商業目的でも使えるMetaサウンドコレクションが代替として案内されています。(出典:Instagramヘルプ「ライセンス音楽ライブラリの利用」)

ステマ規制:広告であるにもかかわらず広告であることを隠すことは、令和5年10月1日から景品表示法違反となっています。報酬や商品提供を伴うリールは、広告と分かる表示が必要になる場合があります。(出典:消費者庁「ステルスマーケティング」)詳細はコラボ投稿の使い方でも整理しています。個別の判断は、消費者庁や専門家にご確認ください。

よくある失敗

失敗対処(例)
型の見た目だけをまねて、自社の中身がない自社の商品・現場・お客様の声など、自社だけが持つ素材を中心にする
1本の反応だけで型の良し悪しを決める同じ型を数本作り、同じ指標で比べる
冒頭が長く、肝心な場面が最後にある最初のカットに結論や変化後の姿を置く
字幕を詰め込み、画面が文字だらけになる要点だけを短く出し、あとは映像と音声で伝える
型ばかり追い、目的(来店・問い合わせ)を忘れるプロフィールの導線と、1本ごとの行動の呼びかけを決めておく

よくある質問(Q&A)

Q. 型ばかり使うと飽きられませんか?
A. 公式に答えはありませんが、型は構成の骨組みなので、テーマ・素材・見せ方を変えることで同じ型でも印象を変えられます。数本ごとに型を入れ替える運用が現実的です(例)。

Q. 7つの型のどれから始めればよいですか?
A. 自社が持っている素材から選ぶのがおすすめです。撮るものが決まっていれば、ノウハウ3選型や舞台裏型は準備が少なくて済みます。効きやすい型があるという公式情報はないため、1つの型を数本試して判断します。

Q. 流行の音源に合わせた型は使うべきですか?
A. 公式ヘルプには、ライブラリの曲を使うことがおすすめの観点の1つとして書かれていますが、流行の音源が有利になるとは記載されていません。商用で使える音源かどうかの確認も必要です。

まとめ

バズるリールの7つの型は、企画を考える手間を減らすための運用上の例です。公式が示す「おすすめされやすい・されにくい条件」を確認したうえで、1つの型を数本試し、トライアルリールとインサイトで反応を比べて、自社に合う型を残していきましょう。

最初の一歩は、自社の素材から「撮れそうな型」を1つ選び、3行の台本を書くことです。リール運用の全体像はリール運用完全ガイドにまとめています。

参考情報・出典