インサイトの読み方と改善法

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インサイトを開いてみたものの、数字がたくさん並んでいて、どれを見ればよいのか分からない。そんな声は少なくありません。インサイトは「なぜ伸びたのか、伸びなかったのか」を考えるための材料ですが、指標の意味や見られる条件を取り違えると、判断を誤ってしまいます。

この記事では、Instagramの公式ヘルプで原文を確認できた範囲で、インサイトを見るための条件と期間、各指標の定義、投稿・リール・ストーリーズそれぞれの見方を整理します。そのうえで、数字を改善に結びつける進め方を、運用上の例として紹介します。画面の表記や提供状況は変わることがあるため、最新の情報は公式ヘルプで確認してください。

この記事の3行まとめ

① インサイトは公開アカウント(個人用でもプロでも)で利用でき、全体の数字は過去90日以内の期間で見られる
② 指標は「閲覧数(回数)」と「閲覧者(人数)」の違いなど、公式の定義を押さえてから読む
③ 数字は原因を断定する材料ではなく、仮説を立てて1つずつ試すための材料

インサイトを見るための条件と期間

以前の記事では「プロアカウントでないと見られない」と書かれていましたが、ヘルプでは、インサイトを確認するにはInstagramの公開アカウント(個人用またはプロアカウント)が必要と説明されています。条件と期間は次のとおりです。(出典:Instagramヘルプ「Instagramでアカウントとコンテンツのインサイトを見る」、Instagramヘルプ「Instagramインサイトについて」)

項目ヘルプの記載内容(要約)
条件公開アカウント(個人用またはプロ)。公開した直後は過去のインサイトが見られないことがある
非公開に戻した場合インサイトにはアクセスできなくなる。90日以内に公開に戻せば、過去のデータに再びアクセスできる
期間(アカウント全体)過去90日以内。プリセットは7日・14日・30日・前月・90日。カスタムも過去90日以内で、開始日と終了日は1日以上離す
アプリの初期表示閲覧数、インタラクション、新規フォロワー、シェアしたコンテンツの過去30日分
オーディエンスの利用者層プリセット期間を使い、リーチしたアカウントまたはアクションを実行したアカウントが100件を超えている必要がある
合計フォロワーの傾向フォロワー数が100名以上の場合に、増減・地域・年齢層・最もアクティブな時間帯を確認できる

また、一部の指標は推定値で、開発中と書かれています。ヘルプの冒頭には、ヨーロッパと日本を配信先・配信元とする場合に、ビジネスや広告のメッセージ関連の特定の指標、広告キャンペーン、オーガニックメッセージ機能を利用できなくなる、という注記もあります。(出典:Instagramヘルプ「Instagramインサイトについて」)

主な指標の意味(公式の定義)

ヘルプに載っている主な指標を表にまとめます。右列は、当社の例としての見方で、公式の説明ではありません。(出典:Instagramヘルプ「Instagramインサイトについて」、Instagramヘルプ「Instagram投稿のインサイトを表示する」、Instagramヘルプ「Instagramリール動画のインサイトを表示する」)

指標ヘルプの定義(要約)見方の例(当社)
閲覧数コンテンツが再生または表示された回数(段階的にリリース)露出の大きさ。同じ人の複数回も含む
閲覧者少なくとも1回表示したユニークアカウント数。推定値届いた人数。リーチに相当
インタラクションいいね・コメント・保存・シェアなどのアクションの回数反応の量。内訳も見る
アクションを実行したアカウント数コンテンツにアクションしたユニークアカウント数。投稿・ストーリーズ・ライブはフォロワーとそれ以外で見られる反応した人の広がり
プロフィールのアクティビティ(投稿)投稿にエンゲージメントした後、プロフィールを見て取ったアクションの数投稿からプロフィールへの流れ
リール:再生数・再生時間・平均再生時間再生またはリプレイが開始された回数/合計再生時間/再生時間を初回閲覧回数で割った値動画の見られ方
リール:フォロー数そのリールを見た結果、フォローしたアカウント数フォローにつながったか
合計フォロワー獲得したフォロワーや失ったフォロワーの数など施策後の増減の確認

古い記事には「インプレッション」「プロフィールアクセス数」などの名称が出てきます。今回確認したヘルプの指標一覧には、これらは項目名として見当たりませんでした。画面の表示名は変わることがあるため、自分のアプリで表示される名称と定義を照らして確認してください。数字の使い分けはSNS効果測定の方法も参考になります。

コンテンツ別の見方

画面の表記は変わることがあるので、手順は各ヘルプの最新版も確認してください。

週次・月次の記録のつけ方(当社の例)

アカウント全体の数字は過去90日以内しか見られないため、長期で比べたい数字は自分で記録しておく必要があります。次のような簡単な記録表をおすすめします。見る頻度は運用上の例です。

記録する項目頻度の例メモ
フォロワー数・獲得・失った数週次施策やキャンペーンの前後を書き残す
閲覧者数・閲覧数週次期間をそろえる(毎回7日、など)
投稿ごとのインタラクション投稿の数日後に1回比較する日数を毎回そろえる
リールの平均再生時間・フォロー数リール投稿後に1回同じ長さのリールどうしで比べる

投稿ごとに何日後に見るのが適切かは、公式に示されていません。大事なのは、毎回同じ条件で比べることです。

数字を改善アクションにつなげる(例)

インサイトの数字から原因を断定することはできません。次の表は、見え方に対する仮説と、試すことの例です。

見え方考えられる仮説(例)試すこと
閲覧数に比べて閲覧者が少ない同じ人に繰り返し表示されている可能性新しい人に届く形(リールなど)を試す
インタラクションが少ない内容が反応を促していない可能性保存・シェアしたくなる内容や、問いかけを入れる
プロフィールのアクティビティが少ない投稿からプロフィールへの流れが弱い可能性プロフィールの紹介文・リンクを見直す
リールのフォロー数が少ない見終わったあとの案内が弱い可能性リール内でアカウントの紹介を入れる
フォロワーの失った数が目立つ施策の影響のほか、不正なアカウントの削除の可能性もある前後の投稿の内容を見直す(出典:Instagramヘルプ「「いいね!」やフォロー、コメントの数に変化が見られるのはなぜですか。」)

エンゲージメント率の考え方はSNSのエンゲージメント率を改善する方法、目的に合ったKPIの決め方はSNS運用のKPI設定完全ガイド、届き方の改善はリーチ率の改善手法で解説しています。

インサイトの読み方でよくある失敗

失敗例起きること対処
閲覧数と閲覧者を同じ意味で読む回数と人数を取り違える定義を確認し、並べて見る
1つの投稿だけで判断するたまたまの結果に振り回される期間をそろえて複数の投稿で比べる
期間をそろえずに比較する増減の理由が分からない比較する期間・日数を固定する
数字を記録しないアカウント全体の数字は90日を超えると遡れない週次・月次で自分で記録する

よくある質問(Q&A)

Q. インサイトはプロアカウントでないと見られませんか?
A. ヘルプでは、公開アカウント(個人用またはプロ)であればインサイトを確認できると説明されています。非公開アカウントでは確認できません。(出典:Instagramヘルプ「Instagramでアカウントとコンテンツのインサイトを見る」)

Q. どのくらいの頻度で確認すればよいですか?
A. 公式に推奨頻度は示されていません。週次で全体を見て、投稿ごとは比較する日数をそろえて確認する、というのは当社の運用例です。

Q. 表示されない指標があるのはなぜですか?
A. ヘルプには、一部の指標が段階的なリリースであること、オーディエンスの利用者層は100件を超える条件があること、フォロワー100名以上で見られる指標があることなどが書かれています。条件を満たしているか確認してください。(出典:Instagramヘルプ「Instagramインサイトについて」)

まとめ

インサイトを活かす第一歩は、見られる条件と期間、そして各指標の定義を正しく押さえることです。数字は原因を断定するものではなく、仮説を立てて試すための材料と考え、毎回同じ条件で記録して比べましょう。

最初の一歩として、今週の閲覧数・閲覧者・インタラクションと、フォロワー数を記録表に書き込んでみてください。

参考情報・出典