ハッシュタグ戦略 完全版

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ハッシュタグは、Instagramで自社の投稿を「探している人」に見つけてもらうための入口の一つです。一方で、「何個つければよいか」「どの規模のタグを組み合わせるか」といった話は、ネット上でさまざまな数字が語られていて、今の仕様に合っているのか分かりにくい分野でもあります。

この記事では、公式ヘルプなどで原文を確認できた範囲を土台に、ハッシュタグの基本仕様、検索結果での扱い、避けたいタグ、広告・PR表記との関係、運用ルールの作り方を整理します。公式に書かれていない「最適な個数」や「効く規模」は断定せず、運用上の考え方の例として区別します。

この記事の3行まとめ

① 公式ヘルプでは、1つの投稿に使えるタグは最大5個。6個以上だとコメントが投稿されない
② 検索結果の順番は、投稿のタイミング・他の人のエンゲージメントなどで決まり、タグだけでは露出は決まらない
③ 5枠は「目的」を決めて使い分け、使う前に検索して確認。PRの投稿では「PR」などの表示をタグの中に埋もれさせない

公式ヘルプで確認できるハッシュタグの基本仕様

下の表はヘルプの内容の要約です。仕様は変わる可能性があるため、投稿前に最新の表記を確認してください。(出典:Instagramヘルプ「ハッシュタグを使用する」、Instagramヘルプ「非公開の投稿にハッシュタグを追加した場合、誰が閲覧できますか。」)

項目ヘルプの記載内容(要約)
つけられる場所投稿のキャプションやコメント(アップロード済みの投稿は編集やコメントで追加できる)
表示される範囲公開アカウントの場合、対応するハッシュタグページ(アプリ版の説明では検索結果)に表示される。非公開アカウントの投稿は表示されない
使える文字数字は使える。スペースと、$や%などの特殊文字は使えない
対象タグを付けられるのは自分の投稿だけ。他の人の写真や動画にはタグ付けできない
個数1つの投稿に使用できるタグは最大5個。6個以上だとコメントが投稿されない

過去の記事やテンプレートには、これより多い個数を前提にしたものがあります。個数の書かれた古い情報は、そのまま使わないようにしましょう。

ハッシュタグ検索結果での見え方:タグだけでは決まらない

ヘルプでは、ハッシュタグページには、そのタグが付けられて公開でシェアされた写真や動画が表示されると説明されています。(出典:Instagramヘルプ「位置情報ページやハッシュタグ検索結果に表示される投稿」)検索結果に表示される投稿の順番を決める要素として、次の3つが挙げられています。(出典:Instagramヘルプ「ハッシュタグ検索結果に投稿が表示されるしくみ」)

  • 投稿がシェアされたタイミング
  • 他の人のその投稿へのエンゲージメントの度合い
  • コンテンツがMetaのおすすめ対象のガイドラインを満たしているか

つまり、タグは表示される場所に載るための入口であり、上位に出るかどうかは投稿のタイミングや反応にも左右されます。特定のタグで上位表示されるという記載はヘルプにありません。

5つの枠をどう使い分けるか(当社の考え方の例)

上限が5個なので、関連語を並べるやり方は使えません。ここからは公式の決まりではなく、運用の考え方の例です。ポイントは、各タグが「誰に見つけてもらうためか」を説明できることです。

枠(例)役割選び方の視点
業種・サービス探している人に自社を見つけてもらうお客様が検索しそうな言葉。自社の言葉ではなく客の言葉で考える
地域来店できる範囲の人に絞る最寄りの地名やエリア名。内容に合うときだけ使う
テーマ・悩みその投稿の内容に関心がある人に届ける投稿ごとに入れ替える。投稿の主題と一致していることを優先する
ブランド投稿を自社でまとめる店名・サービス名など。他社の名称は使わない
時期・シーン今の需要に合わせる季節の行事や新作など。終われば外す

5枠を全部埋める必要はありません。投稿件数による大・中・小の分け方については、公式に推奨の割合や件数の目安が示されていないため、この記事では目安の数字を示しません。

選ぶ手順の例

  1. 投稿のテーマを1つ決め、お客様が検索しそうな言葉を書き出す
  2. Instagramの検索で実際に入れてみて、表示される投稿が自社のお客様像に合うか確認する
  3. 検索できない、または関係の薄い投稿が混じるタグは外す
  4. 役割ごとに候補を選び、合計5個以内に絞る
  5. 投稿後、使ったタグと結果をメモして次回の入れ替えに使う

業種ごとの記入例はハッシュタグ選定テンプレ(業種別)にまとめています。そちらも併せて参考にしてください。

使ってはいけない・使う前に確認したいハッシュタグ

ヘルプには、ハッシュタグそのものや、そのタグに関連する内容がInstagramの利用規約やコミュニティ規定に違反した状態が続いている場合、そのハッシュタグが検索できなくなることがある、と書かれています。内容が変わると再び検索できるようになることがある、とも書かれています。(出典:Instagramヘルプ「特定のハッシュタグを検索できない理由」)ハッシュタグを使ってコミュニティ規定違反のコンテンツを投稿すると、検索結果の投稿が削除されることもあります。(出典:Instagramヘルプ「ハッシュタグ検索結果に投稿が表示されるしくみ」)

使う前にそのタグを検索し、結果が出ること、関係のない投稿ばかりでないことを確認するのが安全です。また、おすすめの対象外になるコンテンツの例として、基礎となるコンテンツと関係のない長いキャプションが挙げられています。(出典:Instagramヘルプ「Instagramのおすすめ」)ハッシュタグへの言及ではありませんが、投稿と関係のない言葉を並べるのは避けましょう。すべての投稿が検索結果などに出るわけではありません。(出典:Instagramヘルプ「特定の投稿が発見タブと検索結果に表示されない理由」)

トレンドのタグに乗るときの考え方

今回確認できたヘルプに、トレンドのタグの調べ方や、リーチが増えるといった記載は見当たりませんでした。参考として、Editsアプリのヘルプには、トレンド中のリール動画は人気を集める可能性や他の利用者の反応などに基づいておすすめされる、という説明があります。(出典:Instagramヘルプ「Editsでトレンド中のリール動画を見る」)流行に乗るかは、投稿の内容と実際に関係があるかで判断しましょう。

広告・PRの表示とハッシュタグ:消費者庁の考え方

令和5年10月1日から、広告であることを隠すいわゆるステルスマーケティングは景品表示法違反となっています。(出典:消費者庁「ステルスマーケティングは景品表示法違反となります」)消費者庁の運用基準では、事業者の表示であることが明瞭でない例の一つとして、SNSの投稿で大量のハッシュタグを付けた文章の中に、事業者の表示である旨を埋もれさせる場合が挙げられています。一方、「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」といった文言を使う方法や、「A社から商品の提供を受けて投稿している」といった文章による表示は、明瞭となっている例として示されています。ただし、これらの文言を使っても、表示全体から明瞭といえない場合もあるとされています。(出典:消費者庁 ステルスマーケティング告示の運用基準)

運用基準では、事業者自身のSNSアカウントを通じた表示は、告示の対象とならない例として示されています。(出典:消費者庁 ステルスマーケティング告示の運用基準)インフルエンサーへの依頼や従業員の個人アカウントなど、誰の表示かが分かりにくいケースの個別判断は、消費者庁の資料や専門家に確認してください。

自社のブランドタグと投稿キャンペーン

お客様に自社のタグを付けて投稿してもらうキャンペーンについて、消費者庁のQ&Aは次のように説明しています。タグを付けて感想を投稿することは条件にしているが、具体的な内容は指示していない場合は、通常「事業者の表示」に当たらないと考えられる、とされています。一方、「毎日食べたい美味しさ!」のような具体的な感想をタグにして付けることまで応募条件とする場合は、事業者が投稿の内容を決定しているため「事業者の表示」に当たると考えられる、とされています。(出典:消費者庁 ステルスマーケティング告示Q&A)タグの文言に感想を含めない形が基本です。仕組みづくりはUGCを集める施策設計とユーザー参加型キャンペーン設計も参考にしてください。

ハッシュタグの運用ルールと効果の見方

チーム運用では、「5個以内」「投稿前に検索して確認」「使ったタグを記録して定期的に見直す」「PR表示は本文の見やすい位置に書く」の4点を決めておくと迷いません(運用上の例)。

効果は、投稿ごとのインサイトで見ます。ヘルプによると、インサイトは公開アカウント(個人用またはプロ)で利用でき、閲覧数や閲覧者、インタラクションなどを確認できます。(出典:Instagramヘルプ「Instagramインサイトについて」)ただし、今回確認したヘルプには、ハッシュタグ経由の閲覧数を分けて表示する旨の記載は見当たりませんでした。アプリ上の表示は各自で確認し、見えない場合は「使ったタグの組み合わせ」と「閲覧者数」を並べて比べましょう。指標の見方はSNS効果測定の方法も参考にしてください。

ハッシュタグ運用でよくある失敗

失敗例何が起きるか対処
6個以上のタグを貼ってしまうヘルプでは、6個以上だとコメントが投稿されないと説明されている5個以内に絞り、役割で選ぶ
PR表示をタグの中に紛れ込ませる消費者庁の運用基準で不明瞭な例とされる本文の見やすい位置に明記する

よくある質問(Q&A)

Q. ハッシュタグは何個つけるのが正解ですか?
A. 公式ヘルプで確認できる数字は上限の5個だけで、「何個が最適」という推奨は確認できませんでした。5個以内で、役割が説明できるタグを選びましょう。(出典:Instagramヘルプ「ハッシュタグを使用する」)

Q. 毎回同じタグを使い続けると不利になりますか?
A. 今回確認した公式ヘルプに、同じタグを繰り返すと不利になるという記載は見当たりませんでした。ただし投稿と合わないタグの機械的な流用は避けましょう。ブランドや業種のタグを固定し、テーマのタグを入れ替えるのは運用上の一例です。

Q. 非公開アカウントでもハッシュタグは効果がありますか?
A. ヘルプによると、アカウントを非公開に設定している場合、ハッシュタグを付けた投稿が対応するハッシュタグページに表示されることはありません。タグで見つけてもらいたいなら公開アカウントが前提です。(出典:Instagramヘルプ「非公開の投稿にハッシュタグを追加した場合、誰が閲覧できますか。」)

まとめ

ハッシュタグ戦略の基本は、現在の仕様を確認し、5つの枠を目的別に使い分け、使う前に検索して確かめることです。公式ヘルプで確認できたのは、上限が5個であること、検索結果の順番が投稿のタイミングや反応などに左右されること、検索できなくなるタグがあることでした。

まずは今週の投稿で、タグが5個以内か、検索して結果が出るか、PR表示が埋もれていないかを確認してみてください。

参考情報・出典