英会話スクールのInstagram

英会話スクールのInstagramのアイキャッチ画像

英会話スクールを探す人は、体験レッスンに申し込む前に「どんな先生か」「自分のレベルで通えるか」「続けられる費用か」を確かめたいと考えるのが一般的です(一般的な傾向)。Instagramは、この不安に写真や短い動画で答えられる場所です。一方、英会話教室は法律上の決まりが多く、表示や勧誘にも注意が必要です。

この記事では、レベル別・年代別の見せ方、体験レッスンの投稿、リールの作り方に加え、語学教室が対象になる特定商取引法と、入会金表示の措置命令の事例を、公式の原文で確認できた範囲でまとめます。教室全般は教室ビジネスのSNS集客を参照してください。

この記事の3行まとめ

① 英会話のInstagramは「先生」「レベル」「体験の流れ」を見せ、体験レッスンの申込みにつなげる
② 語学教室は特定継続的役務提供の対象(2か月を超え、かつ5万円を超える契約)。契約前の書面や広告表示のルールを先に確認する
③ 「通常価格→割引」の表示は有利誤認になり得る。実際の販売実績に合わせ、子どもや講師の写真は同意を整えてから載せる

検討者の疑問に答える投稿設計

検討者の疑問は、おおむね次の4つに整理できます(運用上の例)。投稿は、どの疑問に答えるかを決めて作ります。

検討者の疑問見せる内容の例向く形式
先生はどんな人?自己紹介、話し方、指導の特徴リール、フィード
自分のレベルで通える?レベル別のレッスンの様子、会話例カルーセル、リール
体験では何をする?体験の流れ、所要時間、持ち物ハイライト
続けられる?予約・振替の方法、費用の見方、通う人の1日ストーリーズ、ハイライト

ストーリーズは、ハイライトに追加しない限り24時間後に消えます。(出典:Instagramヘルプ(ストーリーズ))「体験の流れ」「料金の見方」「先生紹介」はハイライトに追加します。ハイライトは、削除しない限り、元のストーリーズが消えた後もプロフィールに表示されます。(出典:Instagramヘルプ(ハイライト))

レベル別・年代別の見せ方

レベル別は「できること」を場面で示す

英語力の目安にはA1〜C2の6段階のCEFRが使われ、文部科学省は英検・TOEIC・GTECなどとの対照表を公表しています。(出典:文部科学省 CEFR対照表)ただし、スクール独自の「初級・中級」とCEFRの段階は同じではないため、投稿では段階名より「できること」の場面を見せるほうが伝わります。

  • 初めて・やり直し:あいさつや注文などの短いフレーズをリールで。「必ず話せるようになる」とは書かない
  • 日常会話:旅行・買い物の会話例を字幕つきで。映る人の同意を取る
  • ビジネス・資格:会議や試験対策の定型表現。スコアは根拠を残せるものだけ

年代別は「決める人」に合わせて見る順番を変える

  • 子ども・学生向け:決めるのは保護者が多いため、安全面、先生の人柄、1回の流れ、振替ルールを見せる。顔や名前は保護者の同意を取ってから(後述)
  • 社会人向け:仕事帰りに通えるか、予約を変更しやすいか。ビジネス英語を30秒で

体験レッスンの投稿と申込みの導線

体験レッスンの投稿では、「何分で、何をして、その後どうなるのか」を具体的に書きます。所要時間、対象のレベル、持ち物、当日の流れ(自己紹介→レベル確認→レッスン→質問)、体験後の入会案内の有無を、実際の運用に合わせて明記します。空き状況も実際に沿った表現にします。

  1. プロフィールに「体験レッスン受付中」と対象(子ども・大人など)を書く
  2. ハイライトに「体験の流れ」「よくある質問」「料金の見方」を置く
  3. キャプションの最後に「申込みはプロフィールのリンクから」と書き、リンク先に日程選択つきのフォームを置く
  4. 申込み後の連絡はLINEなどにまとめる(→習い事教室のLINE公式活用)

体験後の入会説明は、後述の書面交付と禁止行為が関わります。投稿と口頭の説明をそろえましょう。

英会話向けインスタリールの作り方

リールは最大20分まで撮影・編集できますが、3分を超えるリールは新しいオーディエンスにはおすすめされない、とヘルプに書かれています。(出典:Instagramヘルプ(リール撮影))英会話では、次の型が作りやすいでしょう(型の例)。

型中身の例ポイント
1フレーズ解説場面を1つ決め、使えるフレーズを1〜2個最初の数秒で場面を字幕で示す
よくある間違い間違えやすい言い方と自然な言い方の比較間違いを責めない言い方にする
レッスン30秒レッスンの一場面手元・教材・先生だけなら同意の確認が少ない
先生に聞く学習のコツを先生が話す経歴は事実のみ書く

台本はリール台本テンプレート集、運用の全体像はリール運用完全ガイドが参考になります。公開アカウントのインサイトでは、閲覧数、閲覧者、インタラクション(いいね・コメント・保存・シェアなど)が確認できます。(出典:Instagramヘルプ(インサイト))体験申込みにつながったかは、フォームに「どこで知りましたか」の項目を入れ、教室側で数えましょう(運用上の例)。

語学教室は特定継続的役務提供の対象

消費者庁のガイドでは、特定継続的役務提供は、長期・継続的な役務の提供と、これに対する高額の対価を約する取引で、エステティックや語学教室など7つの役務が対象とされています。(出典:消費者庁 特商法ガイド)

要件は法令で確認できます。特定商取引法第41条は、政令で定める期間を超える期間にわたる役務提供で、政令で定める金額を超える金銭を支払う契約を対象としています。(出典:特定商取引法)政令(施行令)第24条は、期間は別表第四の区分ごとに、金額は5万円と定め、別表第四は語学の教授(入学者選抜のための学力試験に備える等のものを除く)の期間を「二月」としています。(出典:特商法施行令)つまり、期間が2か月を超え、かつ金額が5万円を超える契約が対象です。

金額は、入学金、受講料、教材費、関連商品の販売などを含む契約金の総額で見ます。チケット制や会員権制も基本的に対象で、有効期限があればそれを役務提供期間とみなし、期限がなければ期間は常に基準を超えるものとみなします。(出典:消費者庁 特商法ガイド、特商法ガイドQ&A)たとえば、期間3か月・総額6万円なら、期間と金額の両方が基準を超え、対象となり得ます(計算の例)。月謝制で毎月更新する契約などは、契約内容で判断が分かれるため、消費者庁や専門家に確認してください。

規制内容(公式の記載に基づく)SNS運用との関係
書面の交付(法第42条)契約前に概要書面、契約後に遅滞なく契約書面を渡す体験後の入会説明で書面を用意する
誇大広告等の禁止(法第43条)著しく事実に相違する表示、実際より著しく優良・有利と誤認させる表示を禁止「必ず話せる」「最短〇か月でペラペラ」などの断定は避ける
禁止行為(法第44条)不実のことを告げる、故意に事実を告げない、威迫して困惑させる行為を禁止体験時の説明はSNSの内容と同じにする
クーリング・オフ(法第48条)法定の書面を受け取った日から8日以内なら、書面または電磁的記録で解除できる契約書面に記載する事項
中途解約(法第49条)8日経過後も将来に向かって解除できる。請求できる額に上限がある語学教室の上限は、開始前1万5000円。開始後は提供済み役務の対価に、5万円または契約残額の20%の低い方を加えた額

(出典:ガイド、法、施行令)以上は概要です。個別の契約の扱いは、条文と消費者庁などの窓口で確認してください。

入会金・割引の表示と措置命令の事例

消費者庁は2025年10月17日、英会話教室を運営する会社に対し、自社ウェブサイトの入会金の表示が景品表示法第5条第2号(有利誤認)に該当するとして措置命令を行いました。(出典:消費者庁 英会話教室運営会社への措置命令)

公表資料によると、「入会金 一般 20,000円(税込22,000円)▶0円」などと表示し、通常は税込22,000円を支払うところ実際は安いかのように見せていましたが、その入会金は最近相当期間にわたって支払わせた実績のないものだった、とされています。命令は、違反である旨の周知徹底、再発防止策、今後同様の表示を行わないことを求めています。(出典:公表資料(PDF))

消費者庁のQ&Aは、「当店通常価格」と比べる表示では、比較する価格が「最近相当期間にわたって販売されていた価格」である必要があるとし、一般的な目安として、表示時点から8週間さかのぼってその価格での販売が過半を占め、通算2週間以上で、最後の販売日から2週間経過していないこと、と説明しています。(出典:消費者庁 表示Q&A)「入会金0円」の投稿前に、通常の入会金をいつ、いくらで受け付けていたか記録しましょう。「満足度No.1」の表示にも、調査の対象や方法が適切であるなどの根拠が必要とされています(同Q&A)。

生徒・講師の写真と同意

個人情報保護委員会の中小企業向け資料は、「生存する個人に関する情報で、特定の個人を識別できるもの」を個人情報とし、氏名や顔写真も含まれると説明しています。基本ルールは、利用目的の特定と通知・公表、第三者提供時の本人同意などです。(出典:個人情報保護委員会 中小企業向け資料)子どもの同意については、同委員会のQ&Aが、年齢は個別に判断するとしたうえで、一般的には12歳から15歳までの年齢以下なら法定代理人等の同意が必要と考えられる、と答えています。(出典:個人情報保護委員会 Q&A)

  • 子ども向けクラスは、申込書で写真・動画の掲載範囲を示し、保護者の同意を得る(運用上の例)
  • 大人の生徒が映る場面は、撮影前に同意をもらい、記録に残す
  • 講師の出演は、投稿の範囲と退職後の扱いを事前に決める
  • 同意の撤回があったときの受付先と削除手順を用意する

よくある失敗と対処

失敗例対処
「通常価格」の根拠が曖昧なまま割引を告知通常価格で実際に受け付けた期間を記録する
「〇か月で話せる」と断定効果ではなく、レッスンの内容・回数・学び方を説明する
子ども生徒の顔や名前を無断で投稿申込書の段階で掲載の範囲を決め、同意を取る

よくある質問(Q&A)

Q. 体験レッスンの申込みを増やすにはどうすればよいですか?
A. 体験の流れ、先生の人柄、レベル別の会話例をハイライトとリールで見せ、プロフィールのリンクから申し込める形にします。効果は教室ごとに異なるため、「どこで知りましたか」の項目で確認を。

Q. ネイティブ講師の動画を載せるときの注意点は?
A. 顔や名前は個人情報にあたるため、投稿の範囲を決めて書面などで同意を得ておくと安心です。「ネイティブ」の表記は実際の経歴に合わせます。

Q. 入会金0円キャンペーンで気をつけることは?
A. 通常の入会金を実際に受け付けていた期間と金額を確認し、記録を残してください。入会金の表示では2025年10月に措置命令が出ています。(出典:消費者庁 英会話教室運営会社への措置命令)

まとめ

英会話スクールのInstagramは、先生・レベル・体験の流れを見せて体験レッスンの申込みにつなげる場所です。語学教室は特定継続的役務提供の対象となり得るため、契約前の書面、広告表示、勧誘の説明をSNSの発信と合わせて整えましょう。割引表示は実際の販売実績を根拠に、子どもや講師の写真は同意を整えてから載せます。

参考情報・出典